2003 Fiscal Year Annual Research Report
精神分裂病関連遺伝子群の解明:逆耐性現象からのアプローチ
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02J61452
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柴田 篤志 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 統合失調症 / ノックアウトマウス / グルタミン酸受容体 / ES細胞 / 神経系発生 |
Research Abstract |
1.前年度に構築したmGluR3 targeting vectorをelectroporationにより129 strain mouse由来のES細胞へ導入し、G418とgancicrovirを用いてselectionを行った。selectionの後、ES細胞のcolonyを単離し、Southern blotting行った結果、mGluR3遺伝子内でmGluR3 targeting vectorと相同組み換えを起こした組換え体ES細胞を4 clones得ることができた。 2.得られた4 clonesのmGluR3遺伝子組換え体ES細胞をそれぞれB6 strain mice由来のblastcystesへinjectionし、それらを仮親となるpseudo-pregnancy mice (ICR strain)の子宮へ移植することにより、各々のcloneからchimera mice(chimera rate=5-90%)を得た。 3.得られたchimera miceをそれぞれB6 strain miceと交配させたところ、1匹のchimera mouse (chimera rate=90%)において、ES細胞がgermlineへtransmitされていることが確認された。これをさらに交配させ、ES細胞に由来するF1 miceを22匹得ており、mGluR3遺伝子に関してgenotypingを行ったが、全てwild typeであった。 このことから、mGluR3はmouseの発生において非常に重要であり、hetero-knockoutでもlethalとなる可能性が示唆された。 4.そこで、上で得られたmGluR3組換え体ES細胞(hetero-knockout)を高濃度のG418存在下で培養することによりmGluR3 homo-knockoutのES細胞を作成し、これにレチノイン酸等よる処理を施して、神経系への分化誘導を試みた。現在、その詳細を解析することにより、神経系発生におけるmGluR3の機能の解明を進めている。
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Research Products
(1 results)