2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J84401
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
須賀 しのぶ 名古屋大学, 生命農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 水チャネル / 細胞膜 / 酵母 / ストップトフロー法 / 部位特異的変異導入 |
Research Abstract |
酵母異種発現系とストップトフロー光散乱法を用いたダイコン水チャネル各分子種の水輸送活性測定により、ダイコン細胞膜水チャネル(RsPIP)の6分子種は機能的に異なる2つのグループに分かれることが示唆された。そこで植物水チャネルの生理機能を解明するために、今年度は(1)輸送基質特性の検定、(2)部位特異的変異導入による機能解析を行った。まず、輸送基質特性についてグリセロール取り込み活性測定を実施した。RsPIP1タイプとRsPIP2タイプのいずれの分子種についてもグリセロール輸送能を持たないことが示された。次にダイコン細胞膜水チャネルの活性が異なる要因を明らかにすることを目的に、高い活性を持つRsPIP2タイプと、活性がないあるいは低いRsPIP1タイプからそれぞれ1分子を対象とし、部位特異的にそれぞれ5つのアミノ酸を置換した。アミノ酸置換部位はNPAモチーフが存在するloopE、そしてN末またはC末の推定リン酸化部位とした。代表例を1つ説明する。すなわち、RsPIP2-2のloop Eに存在する235番目のバリンをRsPIP1タイプで保存されているイソロイシンに置換したものは活性が著しく減少した。これに対してRsPIP1-3の244番目のイソロイシンをバリンに置換したものでは水透過性が若干上昇した。これらの結果はloop Eに存在するバリン残基は水チャネル活性に必要であることを示唆している。
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Research Products
(1 results)