1991 Fiscal Year Annual Research Report
生体情報・エネルギ-変換分子材料の設計および機能制御
Project/Area Number |
03204009
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
相澤 益男 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00016742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 堅三 北海道大学, 薬学部, 教授 (00016114)
樋口 富彦 徳島大学, 薬学部, 助教授 (50035557)
宍戸 昌彦 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (60026268)
上田 哲男 北海道大学, 薬学部, 助教授 (20113524)
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Keywords | 活性可変酵素 / 細胞知覚 / 抗ピレニルアラニル抗体 / H^+ーATP合成酵素 / ニオイセンサ- |
Research Abstract |
本研究では、情報受容・変換およびエネルギ-変換の2種類の生体内分子システムの分子構築の工学的実現を目的として、次の諸成果を挙げた。 (1)相澤は、ピロロキリンキノン(PQQ)を補欠分子とするフラクト-ス脱水素酵素(FDH)の導電性酵素膜を合成し、酵素活性を電気制御できる活性可変酵素を実現した。 (2)上田は、細胞知覚の実現には自律的な化学振動系が必要であるとの観点から、粘菌の誘引および忌避刺激による振動の変調メカニズムを明らかにするとともに、細胞ホモジェネイトのリン脂質振動を明らかにした。 (3)宍戸は、非天然アミノ酸ピレニルアラニンをハプテンとするモノクロ-ナル抗体を調製し、ピレニル基が抗体に結合することによって、抗体のトリプトファンに由来する蛍光が消光されることを示した。 (4)樋口は、ミトコンドリアのH^+ーポンプにおけるエネルギ-変換が、従来のMichellによる化学浸透圧説では説明できないことを確証し、新たに電荷移動仮説を提出した。さらにヒトH^+ーATP合成酵素のサブユニット遺伝子のクロ-ニングに成功し、イントロン中にエンハンサ-とサイレンサ-があることを解明した。 (5)栗原は、さまざまな脂質組成のリポソ-ムを作成し、脂質組成変化によってニオイ分子に対する応答感度がどのように変化するかを検討
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Shinohara: "Electrochemical Behaviour of Monolayer Quinoprotein Adsorbed on the Electrode Surface" J.Electroanal.Chem.315. 263-273 (1991)
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[Publications] T.Miwa: "Ca^<2+>-Responsive Extensible Monolayer Membrane of Calmodulin-Albumin Conjugate" Bioconjugate Chem.2. 270-274 (1991)
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[Publications] H.Koizumi: "Beta-adrenergic Stimulation Induces Intracellular Ca^<2+> Increase in Human Epidermal Keratinocytes" J.Invest.Dermatol.96. 234-237 (1991)
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[Publications] M.Harada: "Photoreversible Antigen-Antibody Reactions" FEBS Lett.286. 6-8 (1991)
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[Publications] I.Inoue: "ATP-Sensitive K^+Channel in the Mitochondrial Inner Membrane" Nature. 352. 244-247 (1991)
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[Publications] S.Enomoto,: "Liposomes having High Sensitivity to Odorants" Biochimica et Biophysica Acta. 1062. 7-12 (1991)