1991 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌プリンヌクレオチド生合成系制御蛋白質PurRの構造と機能
Project/Area Number |
03259206
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三瓶 嚴一 東京大学, 理学部, 助手 (60215928)
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Keywords | DNA結合蛋白質 / プリンヌクレオチド生合成系 / Pur Box |
Research Abstract |
本研究は大腸菌プリンヌクレオチド生合成系の制御因子であるDNA結合蛋白質PurRの構造と機能の関係を明らかにすることを目的としている。PurR蛋白質の効率の良い大量発現系を作成するための前段階として、本年度もPurR蛋白質をコ-ドするpurR遺伝子の発現制御機構の解析を行った。昨年度は、種々のDNA断片を用いたゲル・シフト・アッセイおよび変異型Pur boxを用いたpurR遺伝子の発現の解析を行い、PurR蛋白質の2つのPur boxへの結合は、親和性の差はあるものの非協同的であることと、2つのPur boxは発現抑制効果の点ではほぼ同程度であり、効果的な抑制のためには両方とも必要であることが明らかとなった。また、変異型Pur boxとPurR蛋白質の結合の解析から、Pur boxのどの塩基がPurR蛋白質との相互作用に重要な役割を果たしているかについて示唆を得ることができた。本年度はこれをさらに進め、purR遺伝子の自己制御が転写の開始の段階に働いているのか、それとも転写の伸長の段階に働いているのかを明らかにするために、転写産物の詳細な解析を行った。その結果、過剰のアデニンが存在する培地中で培養した菌より抽出したRNAは、アデニンが存在しない培地で培養した菌より抽出したRNAと比較してPur boxのところで転写がポ-ズしている転写産物をより多く含んでいることがわかった。このことは、制御が転写の伸長を阻害することによってなされていることを示唆する。今後は、2つのPur boxを壊したpurRを大量発現系につないで効率よくPurR蛋白質を発現させ、精製を行ってゆきたい。
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Research Products
(1 results)