1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452007
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
小松 彦三郎 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (40011473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河東 泰之 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (90214684)
堤 誉志雄 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (10180027)
片岡 清臣 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (60107688)
砂田 利一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (20022741)
小谷 眞一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (10025463)
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Keywords | 超局所解析 / 微分方程式 / 作用素の半群 / シュレディンガーの作用素 / 第二超局所解析 / ザハロフ方程式 / 部分因子環の分類 |
Research Abstract |
小松は、平成3年度にポアソン核とその解析接続のみを用いる超局所解析の初等理論を発表したが、平成4年度もこれをひきつぎ、この理論の整備と微分方程式への応用を研究した。特に、シュワルツ超関数およびジュヴレイ族の超関数に対応する微関数の台が二つの閉集合の和に分割されたとき、この微関数がそれぞれの閉集合に台をもつ二つの微関数の和に特異性を増すことなく分割できるかという問題を考察し、条件つきで肯定的に解いた。この問題を無条件に正しいと主張する論文が複数存在するが、この証明は正しくないように思われる。また、微関数に対する擬微分作用素の作用がいわゆるテープリッツ作用素として理解できることを示した。これとは別に、ラプラス超関数の理論をバナッハ空間に値をもつ場合に拡張し、線型作用素の半群に関するヒレ・吉田の理論を拡張した。 小谷と砂田はリーマン多様体上の関数に作用するラプラス作用素あるいはシュレーディンガー作用素のスペクトルを研究した。特に、小谷はスペクトルの上限を曲率を用いて評価する問題について確率論的な証明を与えた。砂田はスペクトルがバンド構造をもつための充分条件を多様体に作用する離散群のC^*ー群環の性質として与えた。 片岡はいわゆる第2超局所解析が一つ理論ではなく、種々の別種の定義があることを発見し、相互の関係を論じた。そして微分方程式の適用するには、問題に適したものを選ぶことが肝要であることを示した。 堤はプラズマにおけるラングミュアー波の強撹乱を記述する方程式であるザハロフ方程式の初期値問題の可解性について研究した。 河東は、作用素環の部分因子環の分類について、いわゆるオクネアヌの理論の正しい定式化と証明を与え、はじめてこの理論を確立させた。今後の多彩な応用のための基礎づけができたことになる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Komatsu: "An elementary Hreory of hyperfunctions and microfunctions" Banacl Center Publications. 27. 233-256 (1992)
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[Publications] H.Komatsu: "Operational calculus and semi-growps of operators" Lecture Notes in Mathematics. 1540. 199-220 (1993)
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[Publications] T.Sunada: "group C^*-algebras and the spectrum of a periodic Schrodinger operator ona manifold" Canadian Journal of Mathematics. 44. 180-193 (1992)
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[Publications] K.Kataoka & N.Tose: "On microhyperbolic mixed problems" Journal of the Mathematical Society of Japan. 43. 261-304 (1991)
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[Publications] T.Ozawa & Y.Tsutsumi: "Existence and smoothing effect of solutions for the 2akharoo equations" Publications of RIMS,Kyoto university. 28. 329-361 (1992)
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[Publications] Y.Kawahigashi & M.Takesaki: "Compact abelian group action on injective factors" Journal of Functional Analysis. 105. 112-128 (1992)