1991 Fiscal Year Annual Research Report
B2型金属間化合物を主体とする高温構造用材料の合金設計
Project/Area Number |
03452255
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三島 良直 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (00143660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 哲夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (20182157)
三浦 誠司 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (50199949)
加藤 雅治 東京工業大学, 総合理工学研究所, 助教授 (50161120)
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Keywords | 金属間化合物 / B2型規則構造 / 組織制御 / 合金設計 |
Research Abstract |
本年度はB2型金属間化合物のなかでNiAl,FeAlならびにCoAlを選択しNiAlとFeAlはその擬2元系合金の強さの温度依存性をAl量を一定にしてFeとNiの量比を変えた合金について調べた.またCoAlについては実験的にCoーAl2元状態図の見直しを行い,ついでCoAl単相合金とCoの一次固溶体との2相組織とした合金の強さの温度依存性をそれぞれ系統的に求めた.得られた結果をまとめると次のようになる. 1)Al量を一定にし,NiとFeの量を変化させたB2型3元化合物の強度は室温から1273Kのすべての温度においてFe量10at%付近で最小となり,40at%付近で最高となる.Fe約10at%付近で強さが最小となる理由はFeあるいはNiのB2結晶構造における置換挙動と密接な関連があると考えられる. 2)Feを約30at%以上含有する(Ni,Fe)Al合金は室尚においても延性を育する.このことと1)の結論をあわせると35at%Feを含む(Ni,Fe)Al合金が高温構造用材料として最も有望であるといえる. 3)B2型CoAlは単相では著しく脆いが,これをCoの一次固溶体との2相組織にすることにより,延性の若干の改善に加えて強度も増加する.このときB2相内に分散するCo固溶体は粒界に優先析出するため,2相組織の組織制御を行えばさらなる延性の改善が望めると考えられる. なお,これらの成果の印刷発表は現在投稿準備中であり,近日中に行う予定である.
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