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1992 Fiscal Year Annual Research Report

都市域における残存樹林の構造とその環境保全及び風致的効果に関する研究

Research Project

Project/Area Number 03454047
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

吉田 博宣  京都大学, 農学部, 助教授 (30026398)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 柴田 昌三  京都大学, 農学部, 助手 (50211959)
丸山 宏  京都大学, 農学部, 助手 (30157416)
小橋 澄治  京都大学, 農学部, 教授 (40026604)
Keywords残存樹林 / 林分構造 / 環境保全効果 / 風致的効果 / 林内微気象 / 樹林変遷
Research Abstract

本年度は、まず、京都市内の神社林における環境保全効果のひとつの側面としての、林内、林外の微気象の変化について調査を行なった。この調査は2つに大別される。その1は林分構造の異なる2つの樹林についての徴気象の変化を比較したものであり、その2は街路、園路、疎林など空間構造のちがいによる微気象の変化を調べたものである。
まず、林分構造のちがいによる比較の結果、疎林では密生林に比べ、昼間の気温が高く、夜間では密生林が高くなり、林分構造のちがいによって気温が昼夜で逆転することが判明した。このことは、樹冠の存在が夜間の地表からの熱放射を妨げることが予想できた。また、疎林よりも密林の方が風速は小さく、値も安定していた。
次に空間構造のちがいによる微気象の比較については、市街地から、住宅地を経て樹林に入り、それを抜けて再び住宅地に出る、一本の長さ200mのラインを設定し、5mおきに測点をとって気温、相対湿度、風速、日射(放射熱、光量子)、地表温度を地上1.5mで測定した。その結果、夏には住宅地や街路にくらべ各因子とも、樹林内で著しく低下したが、冬には樹林内の方が高かった。また、樹林にはさまれた空地や園路では、上部に樹冠がないにもかかわらず、気温や地表面温度の低下がみられた。これは樹林の帯にはさまれていて、外部の街路や道より低下したものと考えられる。概して、樹林から遠ざかるほど、気温が上昇し、樹林でも内側ほど、気温の低下がみられ、樹林の都市における環境保全効果が明らかとなった。
来年度は残存樹林の分布やその構造について調査し、またこれまでの調査結果について、とりまとめを行う予定である。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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