1991 Fiscal Year Annual Research Report
北西及び中部太平洋におけるウナギ目魚類の葉形仔魚に関する研究
Project/Area Number |
03454085
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
多部田 修 長崎大学, 水産学部附属水産実験所, 教授 (50217171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 猛 宮崎大学, 農学部附属水産実験所, 助教授 (80183292)
石松 惇 長崎大学, 水産学部, 助教授 (00184565)
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Keywords | ウナギ目 / 葉形仔魚 / ウナギ仔魚 / ウナギ産卵場 / 北西及び中部太平洋 |
Research Abstract |
長崎大学水産学部付属練習船によるウナギ目葉形仔魚の採集は、東シナ海とその周辺水域、フィリピン東方海域(以上7〜8月)、中部太平洋(10〜12月)において行い、計500個体以上を採集した。さらに水産庁西海区水産研究所の東シナ海調査に参加し、約150個体を得た。 九州大学農学部に保存されている魚類プランクトンより選別を行い、当該海域のサンプル約1500個体を得た。 宮崎県延岡市地先のシラス魚船を用船して採集したマアナゴ他の仔魚を、遊泳行動、酸素消費量、食性等を観察する目的で、水温調節装置つき水槽で飼育実験した。この他、飼育個体の耳石による日齢マ-クの読みとり実験も行った。 以上の結果について、現在取りまとめ中であるが、これまでに得られた新知見は以下の通りである。 1.フィリピン東方海域の16°N,138°E付近において、1991年7月下旬の夜間に、全長21.2〜23.4mmのウナギ仔魚8個体を採集した。これらの仔魚はふ化後35日程度と推定された。この定点付近で東大海洋研白鳳丸は約20日前にウナギ仔魚を採集している。産卵場を解明するためにはより早い時期に、より東方の海域において調査することが必要である。 2.マアナゴ葉形仔魚はMS222による麻酔下で鰓蓋運動を停止しても長時間生存するが、変態後は麻酔によって死亡することが判明した。葉形仔魚は麻酔後も体表から酸素摂取を行っていると考えられる。葉形仔魚の鰓蓋運動停止時の酸素消費量は平常時の81%に当たる。今後は成長に伴う酸素消費量、鰓の構造、呼吸器官としての皮膚の構造等を究明したい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Mochioka,N.: "Congrid leptocephali in the western North and Middle Pacific II.Nonーexterilium Ariosoma type larvae" Marine Science. 48. 606-622 (1991)
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[Publications] Williamson,G.R.: "Search for Anguilla eels on the west coast of North America and on the Aleutian and Hawaiian Islands" Japan.J.Ichtyol.38. 315-317 (1991)
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[Publications] Ozawa,T.: "Japanese eel leptocephali from three cruises in the western North Pacific" Nippon Suisan Gakkaishi. 57. 1877-1881 (1991)
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[Publications] Ozawa,T.: "Larval growth and drift of the Japanese eel Anguilla japonica estimated from leptocephali collection" Nippon Suisan Gakkaishi. 58. 15-23 (1992)
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[Publications] 多部田 修: "フイリピン東方海域において1991年7月下旬に採集されたウナギの葉形仔魚" Nippon Suisan GAkkaishi. (1992)