1992 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子増幅法(PCR)による胆道閉鎖症の病因解明の試み
Project/Area Number |
03454311
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大井 龍司 東北大学, 医学部, 教授 (50004734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 尚文 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00213596)
中村 正孝 東北大学, 医学部, 講師 (30180392)
林 富 東北大学, 医学部, 助教授 (40125638)
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Keywords | 胆道閉鎖症 / PCR法 / 遺伝子増幅法 / レオ3型ウイルス |
Research Abstract |
先年度の研究準備状況、パイロットスタディの結果をうけ、さらに研究を進め以下の結果を得た。 1.胆道閉鎖症例初回根治術時生検肝組織八例、肝外胆管3例、肝十二指腸靭帯リンパ節3例について検出を試みたが、いずれもレオ3型ウイルスは我々の方法では確認できなかった。 2.再根治例肝組織7例についても、いずれも検出できなかった。 3.肝疾患を伴わない患児生検肝組織8例についても検索を行ったが、いずれも検出できなかった。 今回我々は、単一のプライマーを用いて検索を行なったが、上記のごとくレオ3型ウイルスRNAは検出できなかった。特異性という点を考慮し、さらに複数のプライマーを用いた検索が必要であろう。しかし現時点での結論として、胆道閉鎖症の病因としてレオ3型ウイルス感染は考えにくいものと考えた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 仁尾 正記: "胆道閉鎖症の肝外胆管所見を呈するpaucity of Interlobular Bile Ducts 2例の経験" 日本小児外科学会雑誌. 28. 897-901 (1992)
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[Publications] Ohi Ryoji: "Biliary atresia" Seminars in Pediatric Surgery. 1. 115-124 (1992)
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[Publications] 仁尾 正記: "胆道閉鎖症における肝門部近傍の肝内胆管の構造ーコンピューターグラフィクスを用いた連続切片からの3次元再構築による検討ー" 小児外科. 23. 216-223 (1991)