1991 Fiscal Year Annual Research Report
高温処理自家骨移植の基礎と臨床応用(骨形成因子から見た骨誘導と靭帯固着)
Project/Area Number |
03454359
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 啓二 名古屋大学, 医学部, 講師 (20178726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 英志 名古屋大学, 医学部, 医員
佐藤 智太郎 名古屋大学, 医学部, 医員
中西 啓介 名古屋大学, 医学部, 医院
河村 守雄 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30186150)
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Keywords | 骨形成因子 / 靭帯固着 / 同種骨移植 / 温度処理 / 表面脱灰 |
Research Abstract |
平成3年度実験モデル2(温度処理骨と靭帯固着)に関して、実験方法に記述した如くラット趾屈筋腱を各温度処理骨に縫着し組織学的検討を加える他、各温度処理骨について塩酸処理による表面脱灰の加えた群と加えない群を作製し、表面脱灰の有無による靭帯結合の変化についても検討し、さらに各群について引っ張り試験を追加し、定量的検討とした、移植後4週では非脱灰骨群では未分化問葉系細胞の増生・浸潤は乏しく、腱と骨との間には間隙が存在した。脱灰骨群では未分化間葉系細胞の浸潤が著明であり、置換された繊維組織が移植骨内の表面脱灰骨部に入り込んでいる像も認められた。12週の経過では、非脱灰骨群では未分化間葉系細胞の浸潤は減少し、繊維組織に置換され、移植骨表面に繊維組織の進入が認められた。脱灰骨群では未熟処理骨と70度処理骨において骨軟骨組織の誘導が見られる部分もあり、腱繊維組織の骨内への進入が認められた。さらに引っ張り試験については4週の経過のみでは移植骨の熱処理の違いによる差異は認められなかったが、未熟処理骨では表面脱灰により引っ張り強度は増強した。12週の経過では移植骨の熱処理温度が高い程引っ張り強度は低下した。また表面脱灰操作により未熟処理骨・70度処理骨では引っ張り強度は増すが、125度加温骨では増加しなかった。さらに各温度処理骨の免疫原性や異物反応惹起性を検討する目的にて、マウスの系で組織適合性抗原のMagor mismatch群とMinor mismatch群を用いて各温度処理骨の移植実験を行い始めている。
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Research Products
(1 results)