1991 Fiscal Year Annual Research Report
血友病患者におけるFVIII/vWF複合体の構造と機能の解析
Project/Area Number |
03454507
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
福武 勝幸 東京医科大学, 医学部, 助教授 (40192306)
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Keywords | 血友病A / フォンヴィルブランド病 / VIII因子 / フォンヴィルブランド因子 |
Research Abstract |
本年度は、VIII因子抗原、フォンヴィルブランド因子抗原、FVIII/vWF複合体およびFVIII/vWF複合体形成能の測定法を開発している。抗原量の測定はこれまでのELISA法より高い感度が得られる時間分解蛍光高度計を用いた蛍光法を開発した。VIII因子はヒト由来抗VIII因子抗体を固相化しVIII因子抗原を結合させ、抗VIII因子モノクロ-ナル抗体で検出するサンドイッチ法で、測定感度は1%である。フォンヴィルブランド因子抗原は、抗フォンヴィルブランド因子ポリクロ-ナル抗体とモノクロ-ナル抗体によるサンドイッチ法で測定感度は0.1%である。FVIII/vWF複合体は抗VIII因子モノクロ-ナル抗体と抗フォンヴィルブランド因子ポリクロ-ナル抗体によるサンドイッチ法で測定感度は1%である。VIII因子とフォンヴィルブランド因子の複合体形成能を調べるためにFVIII/vWF複合体の測定法を応用した2法を開発した。すなわち、VIII因子としてリコンビナントVIII因子を用い、フォンヴィルブランド因子と液相中で反応させて複合体の形成を上述の方法で測定する方法と抗VIII因子モノクロ-ナル抗体を固相化したプレ-トにリコンビナントVIII因子を結合させた後、プレ-ト上でフォンヴィルブランド因子を反応させ、結合したフォンヴィルブランド因子を測定する方法である。これらの方法については現在基礎的検討中であるが、抗VIII因子抗体による複合体形成阻害試験で抗体の性質により複合体の形成が阻害されることが明らかになっており、本法が本研究に応用可能であることを確認している。今後これらの測定法を組み合わせてFVIII/vWF複合体形成の形成異常について研究を進める。
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