1992 Fiscal Year Annual Research Report
新石器時代における北海道と樺太・千島との文化交流に関する研究
Project/Area Number |
03610217
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Research Institution | History Museum of Hokkaido |
Principal Investigator |
野村 崇 北海道開拓記念館, 事業部, 主任学芸員 (40113469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村越 潔 弘前大学, 教育学部, 教授 (60003282)
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Keywords | 樺太・千島新石器時代 / 船木鉄太郎 / 大坊善章 / 樺太考古学研究史 / オーリャIV遺跡 |
Research Abstract |
1.船木鉄太郎樺太考古資料目録の原稿作成 戦前、樺太西海岸において船木鉄太郎によって採集された未整理の考古資料(弘前大学所蔵)の目録化のための作業を前年に引き続いて行ない、注記、実測図、写真撮影を完了させ、資料採集地(遺跡)との関係や遺物の特徴等を記載した原稿を作成した。 2.樺太考古学研究史の調査 戦前の樺太考古学研究史のなかに、船木鉄太郎を位置づける研究を行ない、あわせて船木鉄太郎と交渉のあった大坊善章、木村信六ら在島考古学研究者の事績を明らかにした。 3.樺太・千島における既出土考古資料の調査 東京大学総合研究資料館所蔵の島居龍蔵コレクションならびに、国立歴史民俗博物館所蔵山田繁造北方コレクションの千島、樺太、カムチャツカ出土資料の実物観察を行ない、比較研究を行なった。 4.択捉島擦文文化遺跡出土資料の年代等測定と日本語への翻訳 サハリン州郷土博物館M.M.プロコフィエフ上級研究員が発掘調査した択捉島オーリャIV遺跡の年代測定を行なった。またその調査報告書をロシア語から日本語に翻訳し、発表の準備を行った。 5.樺太・千島隣接地域における新石器時代遺物の比較研究 樺太・千島に隣接する北海道側の利尻・礼文・宗谷ならびに斜里・根室・釧路各地方の新石器時代、アイヌ文化時代の比較研究を行うための基礎資料を集成した。
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