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1991 Fiscal Year Annual Research Report

犯罪人引渡法の研究

Research Project

Project/Area Number 03620027
Research InstitutionSurugadai University

Principal Investigator

森下 忠  駿河台大学, 法学部, 教授 (20032667)

Keywords自国民の引渡し / 死刑 / 相互主義 / 属人主義 / ヨ-ロッパ犯罪人引渡条約 / 死刑廃止条約
Research Abstract

平成2年度に引き続き,犯罪人引渡法の理論的研究と比較法的研究を続けた。
1991年9月23日,イギリス内務省を訪れ,C7課(国際協力課)のゴ-ルドスミス課長に会い,約2時間にわたり,1989年のイギリス犯罪人引渡法について意見交換をした。この意見交換は,有益であった。というのは,わが国では,イギリスの犯罪人引渡法の研究がほとんどなされていなかし,他方,イギリス法は,イギリス連邦に属する45か国にも,基本的には当てはまるからである。この意見交換の様子については,拙稿「イギリスの新しい犯罪人引渡法」判例時報1399号(1991年12月21日号)に書いた。
理論的な研究として,二つの論文を書いた。
第1は「犯罪人引渡法における仮逮捕」である。「仮逮捕」は、現実には重要な役割を果たしている制度であり,しかも多くの国でつとに実施されている。しかるに,わが国は,この制度を採用していないのみならず,この制度の研究をもしていない。拙稿は、問題の所在を明らかにしつ,条約や立法例に現れた「仮逮捕」の制度をかなり詳述した。
第2は,「自国民不引渡しの原則」である。コモン・ロ-の国は,伝統的に自国民を引き渡してきた。これに対し,シヴィル・ロ-国(大陸法系の国)は,自国民不引渡しの原則を堅持してきた。これでは,両法系の国相互写における犯罪人引渡しが円滑に進むはずがない。犯罪防止の国際的連帯性を強化する見地では,不引渡の原則を廃止すべきであり,少なくとも大きく緩和修正すべきである。世界の新しい動向を,そこに見ることができる。拙稿は,その点を指摘した。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 森下 忠: "犯罪人引渡法における仮逮捕" 警察研究. 63巻3号. 16 (1992)

  • [Publications] 森下 忠(編著): "八木国之教授古稀被賀論文集(この中に「自国民不引渡しの原則」と題する拙稿を所収)" 法学書院, 700 (1992)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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