1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03640438
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Research Institution | CHIBA University |
Principal Investigator |
山田 和俊 千葉大学, 工学部, 教授 (60009230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸本 重男 千葉大学, 工学部, 助教授 (90195686)
山本 忠 千葉大学, 工学部, 教授 (50039294)
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Keywords | マイケル付加反応 / エキソメチレンヒダントイン / カルボジイミド |
Research Abstract |
光学活性エキソメチレンヒダントインの不斉マイケル付加反応、カルボジイミドを用いる三成分連結反応を研究し、以下の成果を得た。また関連するアクリルウレアの不斉光タイプII環化反応によるβーラクタムの合成も行なった。 1.光学活性エキソメチレンヒダントインの不斉マイケル付加反応;前年度より引き続き行い、モノ付加とダブル付加の制御のための最適反応条件を確立した。嵩高い有機アルミニウム試薬を低温で過剰に用いた時にはモノ付加が、ヒダントイン濃度を高くしてアルミニウム試薬を当量を用い比較的高い反応温度の時は、ダブル付加が優先的に起こる。 2.マイケル付加体の光学活性αーアミノ酸への誘導;メタノリシス、引き続く水素化分解、加水分解により対応するアミノ酸への誘導可能とした。 3.マレイン酸ウレアの付加反応;マレイン酸ウレアの不斉ディールスアルダー反応を検討中にモノメチルマレートとカルボジイミド、アルコールとの三成分連結反応を見出した。この三者の反応により、モノメチルマレートとカルボジイミドとの反応生成物であるマレイン酸ウレア、ヒダントインの他にアルコールの付加したNーアミノカルボニルアスパルテートを見出した。用いるアルコールを選択することにより、生成物比を制御でき、また、光学活性アスパラギン酸誘導体に導くことを可能にした。 4.アクリルウレアの不斉光タイプII環化反応;光学活性アクリルウレアを用いることにより、水素引き抜きの起こる炭素上の立体化学保持でタイプII環化が進行することを見出し、光学活性βーラクタムを合成した。
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[Publications] Wongsiri SANKHAVASI: "Chiral Hydantoin;A New Dienophile for DielsーAlder Reaction" Bull.Chem.Soc.Jpn.65. 935-937 (1992)
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[Publications] Wongsiri SANKHAVASI: "Nonーcatalysed Conjugated Addition Reaction of Alkylaluminum Compounds to 5ーMethyleneー2,4ーimidazolidinedione Derivative" Bull.Chem.Soc.Jpn.65. 3195-3197 (1992)
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[Publications] Shigeo KOHMOTO: "Asymmetric Type II Photocyclization of Acrylylureas" J.Org.Chem.57. 3490-3492 (1992)