1991 Fiscal Year Annual Research Report
新規な光化学反応による酸化スズ透明導電膜の作製と電極パタ-ン形成
Project/Area Number |
03650264
|
Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
澤田 豊 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (30187299)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯泉 清賢 東京工芸大学, 工学部, 講師 (30064273)
小川 誠 東京工芸大学, 工学部, 助教授 (70064277)
|
Keywords | 透明導電膜 / 酸化スズ / ヨウ化スズ / 光化学反応 / 低温プロセス / 電極パタ-ン形成 / 光酸化 / 真空蒸着 |
Research Abstract |
本研究の目的は、透明導電膜である酸化スズ系薄膜の新しい製造プロセスを確立することである。 酸化スズ膜は、液晶表示素子や太陽電池の透明電極などに広く使用されており、他の透明導電膜材料に比べて、長所として安価で耐摩耗性と化学的耐久性が優れているが、監所として電極パタ-ンの形成に際して酸などによる化学エッチが可能な点である。 申請者は、既に独自の製膜法(ヨウ化スズ蒸着膜の光化学反応)による酸化スズ膜のパタ-ン形成に成功している。本研究では、この可能性探索実験を発展させ、初年度(平成3年度)には製膜条件を最適化して、膜の密度向上とガラス基板への付着力向上をはかり機械的・化学的耐久性の改善をはかり、次年度(平成4年度)には得られた酸化スズ膜を熱処理して低抵抗化をはかるとともに、光化学反応機構の解明を試み普遍性ある応用技術への発展を目指すものである。 今年度(平成3年度)に達成した成果は以下の通りである。 1.製膜装置の改造: 本研究に使用する独自の真空蒸着装置に関して現有の真空蒸着装置の改造を完了した。 2.ヨウ化スズ膜の蒸着: 種々の条件においてヨウ化スズ膜を蒸着して、製膜条件と膜質の関連性についての基礎的な検討を実施した。 3.光化学反応: ヨウ化スズ膜の光化学反応機構を検討するための実験装置の準備を継続中である。 4.新知見: 上記の研究過程において得られた新たな知見として、ヨウ化スズ膜を真空中または大気中に放置すると、膜成分の一部が再蒸発することが確認された。 5.学会発表: 本研究の成果の一部を日本セラミックス協会年会(平成3年5月)および同協会関東支部研究発表会(平成3年8月)で発表した。
|