1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650460
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
十代田 知三 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90052745)
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Keywords | コンクリート打継部 / 非破壊検査法 / 鉄筋コンクリート構造物 / 超音波伝搬速度 / 表面走査法 / 打継処理 / 水密性 / 引張付着強度 |
Research Abstract |
1. 基礎的実験 検査方法として採用した超音波速度法について、前年度結果等から必要とされた基礎的事項を究明した。 (A)表面走査法の端子間距離は、離れるほど測定値の変動が小さくなり実用範囲として100mmを決定した。 (B)端子接触材として従来のグリス型より簡便な特殊粘性ゴムを選定。 (C)石材を使った打継モデルによると、介在物による間隙は検出できるが、非付着でもグリスにより密着している場合は検出が困難。 (D)骨材表面の粗滑を、ガラス玉のサンドプラスト処理の有無によりモデル化し、モルタルとの付着が音速に及ぼす影響を調べた結果、約3%程度しか差がなかった。すなわち、音速は強度に比べ、付着に鈍感である。 2. 応用実験 中央部の打継目をもつ15×15×45cm角柱試験体を打継モデルとし、打継部の処理条件を次の3条件とした。 (1)ワイヤブラシによるレイタンス除去 (2)無処理 (3)オガクズ散布 打継部の品質評価は前年度結果より引張付着強度と簡易透水試験の結果を指標とした。前年度実験(15cm立方体)結果と総合的に検討し、超音波法による打継検査について次の結論を得た。 (1)打継検査が早期(例えば打設翌日)に可能である。 (2)オガクズなどの介在による間隙は敏感に把えるが、ワイヤブラシ処理の有無の違いだけのように付着の差はあっても全面接触している場合に対しては、その付着差の検出は難かしい。 以上、超音波法による打継検査の可能性と限界とが明かとなった。
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