1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650467
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 武雄 金沢工業大学, 工学部, 教授 (60064458)
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Keywords | 空気膜屋根 / 強風応答 / 弾性模型 |
Research Abstract |
1。ビニ-ルシ-トを膜面に用い、質量についての相似則を満足した、軽い、円筒型空気膜屋根の1/200の模型を作成した。非接触型変位計を用いて初期形状を測定した後、発振器、スピ-カ-を用いて、音圧を横から模型に与えた。膜面が振動したので、膜面の4点の変位を測定、ペンレコ-ダに記録した。この方法により、膜面の固有振動数と振動モ-ドを明かにできた。しかし、スピ-カを瞬時に止める事ができず、計画していた減衰定数の測定がうまくいかなかった。2。つぎに、模型を、格子、バリア、ラフネスブロックを用いて作った乱流境界層にさらし、膜面4点の鉛直変位を非接触変位計を用いて測定、磁気テ-プに記録した。この記録をシグナルプロセッサをもちいて解析し、風速と平均変位の関係、風速と変位のr.m.s.値の関係、振動変位のスペクトル、クロススペクトルを求めた。平均変位は風速のほぼ2乗に従って増大した。変位のr.m.s.値は平均変位の約1/3であり、自励振動のような現象はみられなかった。膜面はおもに円弧方向に逆対象、軸方向に対象なモ-ドで振動したが、両方向ともに対象な振動も少し見られた。予想していたように、後者の振動数は前者のほぼ1.4倍であった。3。最後に、平均変位の算定にとりかかった。まず、剛な模型を作り、平均風圧を測定、平均風圧係数分布をもとめた。膜面に働く張力による剛性のみを考えたつりあい式をたて、実験で求めた平均風圧数分布をもちいて外力を定めた。変形は対称モ-ドと逆対称モ-ドよりなるものと仮定してつりあい式を解き、平均変位を求めた。低風速域においても、算定して求めた平均変位は、測定値の約3倍となった。弾性模型と剛模型のライズが異なっていた事を考慮しても差は大きく、もっと精度の良い変形の算定法を考える必要がある。
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Research Products
(1 results)