1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650529
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
大西 正己 九州工業大学, 工学部, 教授 (90029041)
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Keywords | 相互拡散 / 反応拡散 / 空孔 / 2相界面 / ケミカルポテンシャル / 相変態駆動力 |
Research Abstract |
ある温度で、熱によって活性化された原子が拡散する際、濃度勾配が存在する状態での拡散現象は相互拡散と称される。また相互拡散が生じ、拡散領域内に相境界が存在すれば、相境界移動を含む拡散現象は反応拡散と称される。合金内の相互拡散はもちろんのこと反応拡散においても空孔機構支配で拡散が生じ、一般には空孔流が存在すると考えてよい。考慮中の反応拡散では、相接する2相の一方が固体であれば、他の一方は気体、液体および固体の何れであっても差し支えない。反応拡散を含む相互拡散現象は系が平衡状態に向かって緩和して行く過渡現象であるが、過去の研究では平衡状態かあるいは平衡に高いことを前提として反応拡散を考えていた。そこではじめから非平衡を前提として、2相界面が緩和にどのように寄与するかを知ることが本研究の課題である。 相互拡散では、原子移動にともなって空孔が発生し、空孔流として移動し、空孔はどこかで消失するはずである。物質移動に関連して、構成原子それぞれのケミカルポテンシャルの勾配が駆動力として作用し、ケミカルポテンシャルの勾配が消失するように原子および空孔が移動する。ここで、拡散流束を固有拡散流束で表すとすれば、空孔が出現したり消失する場所では空孔流はもちろんのこと固有拡散流束も一般に不連続となる。反応拡散において移動している2相境界で空孔が発生し、あるいは消失したりすれば、界面で格子点が増加するか、あるいは減少するのいずれかである。2相界面が移動することは一方の相が他の相を食べて成長することになるので、界面での格子点の増減は界面における相変態現象に直接関係する。変態の駆動力は2相界面における化学ポテンシャルの不連続性であり、不連続を解消し系をより速やかに緩和する手段として反応拡散が存在する。本研究の結果、2相界面における空孔の発生を確認し、反応拡散を上述のように定京することがほぼ可能となった。
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[Publications] 桑山 健太: "AuーPt系の相互拡散" 日本金属学会誌. 55. 515-520 (1991)
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[Publications] 若松 良徳: "PbーCr融液を用いたクロマイジング法におけるCrとFeの拡散" 日本金属学会誌. 55. 805-812 (1991)
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[Publications] 若松 良徳: "PbーNi融液を用いたFeへのNi拡散被覆" 日本金属学会誌. 56. (1992)
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[Publications] 大西 正己: "Alを0.1masa%含有するZnとFeとの合金化反応と拡散現象" 日本金属学会.
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[Publications] M.Onishi: "Reaction Diffusion in Metallic Systems." Materials Transaction JIM.