1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650529
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
大西 正巳 九州工業大学, 工学部, 教授 (90029041)
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Keywords | 反応拡散 / 固有拡散係数 / 相互拡散係数 / Au-Pt系 / Au-Cu系 / 界面反応 |
Research Abstract |
反応拡散の研究では、俣野座標系の拡散流束‐D(∂Ci/∂X)≡Jiおよび2相界面の移動速度ωとの関係を式(1)で表現してきた。 (Ji)_<αβ>-(Ji)_<βα>=[(Ci)_<αβ>-(Ci)_<βα>]ω.(1)ここに添え字の_<αβ>はα/β異相界面におけるα相を意味し、例えば(Ci)_<βα>はα/β異相界面におけるβ相内の濃度を示す。相接するα/β界面では局所平衡が成立し、2相の界面濃度が一定という条件下では、界面における2相内の拡散流束の差に起因して、界面がωの速度で移動すると考えられる。Au-PtおよびAg-Cuの2元系では、面心立方から成る二つの固溶体の間に大きな溶解度ギャップが存在する。これらの系の純金属どうしで反応拡散を行わせると、溶解度ギャップの存在する異相界面が俣野座標系に対して移動した。本研究ではこれらの2元系で界面反応(界面における変態反応)の有無と式(1)との関係を調べた。得られた結果を要約すれば下記となる。 Ag-Cu系では、界面反応が関与するかしないかで、異相界面の近傍のAg側で相互拡散係数が異なり、界面反応が存在しない場合に一桁小さい値が得られた。この傾向はAu-Pt系でも認められた。界面近傍における相互拡散係数は界面反応の有無によって変化するが、界面以外ではその値は殆ど変化せず、任意の濃度でほぼ一定の値が得られた。したがって、界面において変態反応が存在しない場合に式(1)を使用するについては相互拡散係数の変化を考慮しなければならない。また、界面反応の生じている異相界面はマーカーと異なる移動速度を持つので、異相界面における固有拡散を論議することは不可能であり、界面反応の存在しない場合に限って界面における固有拡散係数を定義することが可能である。
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[Publications] 若松 良徳: "Pb-Ni融液を用いたFeへのNi拡散被覆" 日本金属学会誌. 56. 415-421 (1992)
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[Publications] 大西 正已: "A1を0.1mass%含有するZnとFeとの合金化反応と拡散現象" 日本金属学会誌. 56. 1006-1012 (1992)
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[Publications] 大西 正已: "2元系反応拡散の異相界面における拡散係数" 日本金属学会 1993年春季講演大会、(横浜国大学、1993.3.2).