1991 Fiscal Year Annual Research Report
メカニカルアロイング法により作製したアルミニウム溶接溶加材に関する研究
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03650594
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大久保 通則 日本大学, 生産工学部, 助教授 (90102623)
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Keywords | アルミニウム合金 / 電子ビ-ム溶接 / ティグ溶接 / 溶加材 / メカニカルアロイング法 / 機械的性質 / 冶金的性質 / 高温割れ感受性 |
Research Abstract |
高力アルミニウム合金の溶接性向上に関しては,各種の観点より検討が必要とされている。本研究は,難溶接性の高力アルミニウム合金の溶融溶接に関して,メカニカルアロイング法により結晶粒微細化剤を配合した溶加材を開発し,溶接時に有効に作用させることにより溶接金属の結晶粒を微細化させて,溶接部の高温割れの低減と溶接継手性能の向上を図ることを目的として実験的検討を加えた。その結果を要約すると次のとおりとなる。 1. 結晶粒微細化剤を含有するアルミニウム溶接溶加材の作製 高純度アルミニウムアトマイズ粉末にTiAl_3及びAlB_2粉末を加えてメカニカルアロイング処理を行った。次に得られた粉末を冷間プレスにより圧粉体とした。さらに,脱ガス処理,熱間押出及び冷間圧延により溶加材を作成した。溶加材はインサ-ト材の形状とし,板厚は0.5mm及び1.0mmとした。得られたインサ-ト材の化学組成は0.15%Ti,0.028%B,0.19%Mgである。 2. 溶接部の機械的性質及び冶金的性質の評価 創製した溶加材を用いて,主として5052及び7075合金の電子ビ-ム溶接部について,組織観察,溶接欠陥の観察,硬さ測定,引張試験,衝撃試験,巻付け曲げ試験,走査型電子顕微鏡による破面解析及びEPMAによる成分偏析の分析を行った。その結果,溶接金属の結晶粒が微細化すると共に,溶接部の諸性質が向上することを明らかにした。 3. 溶接金属の高温割れ感受性の評価 設備備品費で購入した,引張拘束式の高温割れ試験装置(特注)を利用して7075合金を母材としたティグ溶接部について割れ試験を行い,溶接金属の高温割れ感受性を評価した。その結果,創製した溶加材を使用することにより,溶接金属の高温割れ低減効果を明らかにした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 安藤 精一,大久保 通則: "電子ゼ-ム溶接による高力アルミニウム合金の溶接性" 軽金属溶接. 30. 12-18 (1992)
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[Publications] 安藤 精一,大久保 通則: "ハイテク加工ハンドブック(2章 電子ゼ-ム技術:分担執筆)" テック出版株式会社 平野英樹, 207 (1992)