1991 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロボルタンメトリ-用の超微小電極及びフロ-電解セルの開発研究
Project/Area Number |
03650601
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
三輪 智夫 岐阜大学, 工学部, 助教授 (60023131)
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Keywords | マイクロボルタンメトリ- / 超微小電極 / グラシ-カ-ボンファイバ-電極 / カ-ボンファイバ-電極 / フロ-電解セル / アノ-ディックストリッピングボルタンメトリ- |
Research Abstract |
(1)超微小電極は通常の電極とは異なった電気化学的挙動を示し,ストリッピングボルタンメトリ-用の作用電極としての新しい適用が期待される.グラシ-カ-ボンファイバ-(GCF)及びカ-ボンファイバ-(CF)電極に適した簡単な構造のフロ-電解セルを考案し,示差パルスアノ-ディックストリッピングボルタンメトリ-(DPASV)を行い,フィイバ-電極の特性などを比較検討した. (2)GCF(GCー20,直径約20μm)またはCF(カ-ボンZ,直径約7μm)をスズメッキ銅線に銀ペ-ストで付け,テフロンチュ-ブ(内径1mm,外径2mm,長さ40mm)にエポキン樹脂で固定する。このファイバ-電極(電極長さ1〜5mm)をアセトン,3M硝酸,水中で約30秒ずつ順次超音波洗浄する.これを今回考案したアクリル樹脂製のフロ-電解セルに装着し,カドミウム,鉛及び銅を含む試料溶液(支持電解質として0.01M硝酸カリウムー0.001M塩化カリウム及び水銀メッキの形成のための10^<ー5>M水銀(II)を含む)を除酸素したのち,流速3.0ml/minでフロ電解セルに通してDPASVを行う。D PAS測定後,次の測定に用いるためには適切な,できるだけ簡単なファイバ-電極の前処理が必要であるが,そのコンディショニングの条件を調べた。その結果,+0.2Vvs.Ag/AgClに10〜20秒間保つことによりGCFE及びCFEとも2〜4%のストリッピングピ-ク高さの再現性が得られた.ファイバ-電極の長さとピ-ク高さの関係は,銅については両ファイバ-電極とも電極長さ1〜5mmの間では原点を通る直線関係であったが,鉛及びカドミウムでは上に凸の曲線となった.検量線は10ppb以下で,銅,鉛及びカドミウムとも原点を通る直線であり,そのばらつきは数%であった.しかし電極間でのばらつき,GCFEとCFE間でのバックグラウンドの違いの評価などの問題がある.
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