1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03650624
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 俊夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50026770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 仁 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (80135631)
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Keywords | ヨウ化銀 / 極微粒子作成 / 量子サイズ効果 / マルチチャンネル分光測光 / 透過型電子顕微鏡観察 / 結晶成長抑制剤 |
Research Abstract |
量子サイズのヨウ化銀極微粒子を安定に得るために現在までに、 1.本研究室既存のマルチチャンネル分光測光装置に付属する二液混合装置を用い、反応液の吸収スペクトルの経時変化を記録してヨウ化銀結晶生成の初期過程を観察した。以前の研究ではポリビニルアルコ-ルを成長抑制剤として使用し、ヨウ化銀結晶の初期の成長にともない吸収スペクトルが変化することを観察していたが、本研究により成長抑制剤を用いない場合にも結晶生成後短時間(ミリ秒オ-ダ-の時間)にほぼ同様の吸収スペクトル変化が観察されることがわかった。 2.三液二段階混合装置を使用し、ヨウ化銀及びヨウ臭化銀について混合条件など種々変化させて極微粒子を安定に得られるように実験を繰り返し、その結果を電子顕微鏡によって観察した。希薄なポリビニルアルコ-ル共存中でハロゲン化物イオン溶液と銀イオン溶液を高速混合しその後ゼラチン容液を導入する系で、きわめて微小なハロゲン化銀結晶粒子を安定に作成できることがわかった。その平均粒径は、ヨウ臭化銀でおよそ20〜30nm、ヨウ化銀ではおよそ10nmであった。 3.レ-ザ-粒径解析システムにより極微粒子の平均粒径を見積る実験も試みているが、ポリビニルアルコ-ルやゼラチンによる反応液の粘度上昇、屈折率変化のため現在のところ成功していない。 今後は電子顕微鏡により観察と反応液の吸収スペクトルの対応を調べ、安定でより小さい極微粒子が得られるよう、また超精細画像形成や超高密度記録へ応用できるよう改良を重ねる。
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Research Products
(1 results)