1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660045
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Research Institution | SHIMANE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
北村 憲二 島根大学, 農学部, 助教授 (90112119)
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Keywords | トビイロカマバチ / 発育日数 / 寄主サイズ / 産卵能力 |
Research Abstract |
カマバチの天敵としての効用を、またその効用を発揮させるためには、寄主サイズの選択、性配分などの習性あるいは寄主サイズに基づくカマバチ次世代の繁殖力などについての情報が必要となってくるので、トビイロカマバチをセジロウンカの1齢から5齢幼虫及び成虫に寄生させ、それを28℃、16時間照明下で飼育して、カマバチ子孫の発育日数、成虫のサイズ、産卵能力及び性比について調査した。 1.トビイロカマバチが寄主の1齢から4齢幼虫に寄生した場合、終齢幼虫が寄主から離脱するときの寄主の発育ステージは5齢幼虫と成虫の双方がみられたが、寄主の成虫から離脱する個体の発育日数が有意に長くなった。終齢幼虫や蛹の発育日数では有意差は認められなかった。 2.トビイロカマバチの卵から寄主離脱前の幼虫までの発育日数は、1齢、2齢、3齢幼虫に寄生した場合が4齢幼虫より長くなった。5齢幼虫に寄生した場合もその傾向がみられたが、統計的には有意でなかった。カマバチの終齢幼虫や蛹の発育日数は寄主の発育ステージ間で有意差はみられなかった。また、2頭寄生させたカマバチの発育日数は2齢、4齢、5齢幼虫間では有意差はみられなかった。 3.子孫の雌雄成虫のサイズは寄主の幼虫に寄生した場合より成虫に寄生した場合に小さくなる傾向がみられたが、寄主幼虫の各発育ステージ間ではカマバチ子孫の成虫のサイズには違いがないように思われる。現在、寄主の各発育ステージから出現したカマバチ子孫の産卵の可否等を継続観察しているが、大きなサイズのカマバチ子孫は産卵が可能である。
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