1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660241
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
板垣 博 岐阜大学, 農学部, 助教授 (90021716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見澤 一裕 岐阜大学, 農学部, 助教授 (00159005)
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Keywords | 乱れ強度 / エネルギスペクトル関数 / 生物化学的酸素要求量 / 化学的酸素要求量 / 溶存酸素 / 除去速度係数 / 吸光度 / 総括物質移動係数 |
Research Abstract |
農業水路における水理構造を実験的に研究するため、乱れの計測をした。本実験によれば、相対的な乱れ強度は水面近くで小さく、下層部へ向かうほど大きくなり、水深の9割のところではおよび15%であった。横及び鉛直方向における乱れの空間的スケ-ルは水深とほぼ同程度であり、縦方向については水深の14倍の距離においても相関性が認められ、さらにエネルギスペクトル関数の形状は、0.2Hz以上の高周波領域においては-5/3乗則が認められた。次いで、水質浄化に関する化学分析を行った。この時の水質指標は生物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)と溶存酸素(DO)である。農業水路の水を130l採水して、これを実験室の容器の中で水温20℃の一定として、モ-タにより羽根を回転させて試料を一定速度で撹拌して、流水の状態を再現した。そして採水した試料を科学研究費で租入した低温恒温器の中に5日間放置してBODの値を求めた。このBODの値を2週間にわたって連続的に測定してBODの除去速度係数を求めた。この実験によればBODの除去速度係数は0.02という値が得られた。水中の有機物の量はCODなどの水質指標により表わされるが、ある種の有機物は紫外線をよく吸収するので、その定性定量に紫外線吸光度法が用いられる。よって、水中の有機物含有量の目安として用いられるCODと吸光度の関係を求めた。この場合吸光度の測定には、科学研究費で購入した分光光度計を使用した。分光光度計による吸光度とCODの関係は、波長が200nmにおいてCODの増加と共に吸光度も増加する傾向がみられた。さらに紫外線吸収スペクトルを測定したが、極大極小値は認められなかった。さらにDOに関する実験としてセキの段落流による酸素吸収について検討した。本実験においては流量(Q)と総括物質移動係数(KLa)の関係を求めた。小流量の場合には、QとKLaは比例関係にあることが得られた。
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