1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03660295
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊藤 肇躬 九州大学, 農学部, 教授 (50038246)
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Keywords | ストレス感受性豚 / DNA診断 / ライアノジンレセプター |
Research Abstract |
先ず、福岡県農業総合試験場畜産研究所にて繁殖したブタについてハロセン麻酔によるストレス感受性豚の検出試験を実施した。その結果供試豚40頭のうち7頭(♂1頭、♀6頭)が陽性反応を示した。これらの陽性豚のほかに6頭の陰性豚(♂ 頭、♀ 頭)からも血液約30mlを採取し、その白血球画分からゲノムDNAを調製した。得られたDNAのOD260/280比をもとめたところ何れも1.8以上を示し、ほぼ100%の純度のDNAが得られた。これを8種類の制限酵素(BamHI、HaeIII、EcoRI、HapII、HincII、HinfI、HindIII、PstI)で消化した後、0.8%アガロースゲル上で電気泳動を行い、変性処理後ナイロンメンブレン上にブロッティングした。このメンブレンをサザンハイブリダイゼーション用の試料とした。検出用プローブとしては、ウサギ骨格筋ライアノジンレセプターのcDNA(3'-未端から1800bp)をプラスミドに挟んだ状態のものを京都大学医学部医化学教室よりお譲りいただき、これをコンピーテントセルにトランスフォームしてクローニングしたのち、これより上記DNAフラグメントを切り出してランダムプライマー法によりビオチン化DNAフラグメントを調製した。このビオチン化DNAフラグメントにはアイソトープを用いずに一般の実験室でも使用出来るように蛍光色素を標識試薬として用いた。現在までのところ、この蛍光色素を用いたプローブについてはハイブリダイゼーションにムラがあり、そのため、ルーチンな診断用プローブとして利用出来る段階には未だ至っていないが、今後ハイブリダイゼーション条件等の検討を重ねてルーチンな診断法を確立したいと考えている。
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