1991 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト神経芽細胞腫マウス移植株に対する各種制癌剤感受性試験ー核磁気共鳴装置(NMR)の応用
Project/Area Number |
03670597
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
牧野 駿一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30157169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 敦夫 自治医科大学, 医学部, 講師
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Keywords | 神経芽腫 / 化学療法 / 感受性試験 / NMR |
Research Abstract |
ヒト神経芽細胞腫移植株の腫瘍から検出したフェ-リ変換 ^<31>PーNMRのスペクトルを分析した。無機リン酸とリン酸化合物のすべてのリンを検出した。化学シフトの相違からスペクトルはモノエステル,無機リン,クレアチンリン酸,ATPγのβの分類した。Cisplatin投与時の ^<31>PーNMRの変動は投与1時間後にクレアチンリン酸の上昇と機機リンの低下がみられた。また24時間後には、正常細胞つまりコントロ-ルに近い状態に戻る傾向を示した。ちなみにCisplatinはLD_<50>の1/3量を投与した。スペクトルから腫瘍細胞はCisplatin投与による活発な正味の反応であるクレアチンリン酸→クレアチン+無機リン酸が抑制され,正常細胞に近い状態となった考えられる。Vp16はLD_<50>の1/2量を投与した。Vp16投与のスペクトル変動を分析すると,10分後,1時間後ではコントロ-ルに比較しても著明な変化を認めないが,24時間後では,クレアチンリン酸およびATPβの平低下が著明であり,腫瘍細胞のViabilityの低下が考えられた。二薬剤の結果より,Cisplatinでは制癌解果が顕著であり,即効制があると考えられるに至り,Vp16では殺癌細胞効果が主であるが,即効制はCisplatinに比較してやや劣るように考えられる。しかし今後もその効果については,他の薬剤投与時のスペクトル変動を比較して,経時的なスペクトルを計測して,抗腫瘍剤の発現開始時間,作用持続時間,作用終了時間を明確にすることにしたい。また,癌遺伝子と染色体異常の有無が腫瘍細胞の薬剤低抗性に対する変化を有するか否かを次年度,次々年度の課題として研究を進めたいと考えている。
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