1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670702
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西島 直城 京都大学, 医学部, 講師 (40144373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 講三 京都大学, 医学部, 助手 (60204236)
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Keywords | 屈筋腱 / 人工材料 / 偽性腱鞘 / 人工腱 / シリコン / ポリエステル |
Research Abstract |
手の屈筋腱として耐えうる人工腱の開発 1)準備として腱の生理・成長、臨床治療成績を調べ、それらは裏ペ-ジのごとく論文にした。 2)人工腱の開発 a)動物実験 猿(13匹)の手指に開発した人工腱を入れ、3週間固定して、その後は自動屈伸をさせた。3ケ月後に取り出し、人工腱の周囲組織を観察した。人工腱の周辺には、偽性腱鞘が出来ていた。人工腱の末梢のネジ固定は脱転したのはないが、よく動き滑走していた例では、緩みが見られた。中枢側の筋腱移行部では引き延ばされている例もあったが、連結部位はそのまま癒合している例もあった。緩やかな長さに入れた例が良かった。3ケ月ですでに表面仕上げに用いたシリコンは磨耗してしまった例もあった。しかし、当初予定していた3ケ月だけ、自動屈伸に耐えうる人工腱であれば十分目的は達せられると判断した。近く論文発表の予定である。3ケ月後の偽性腱鞘は、次の自家腱移植に十分使用出来るものと判断して、臨床に使用した。 b)臨床実験:本学教官で母指の屈筋腱挫滅損傷(他院で屈筋腱再建に失敗した症例)の陳旧例(すでに筋拘縮の成立している患者)に、この人工腱使用の適応があると判断し、十分説明し話し合ったうえで、臨床応用に踏み切った。結果は極めて良好でそれを入れている3ケ月間、わずかながら、自動屈伸が得られており、筋拘縮も改善され、4ケ月後には無事自家腱と交換し、臨床経過は良好であった。近く学会発表予定。 c)問題点:3ケ月ですでに表面のシリコンが磨耗して中のポリエステルが露出した例が動物実験では見られ、指の自動屈伸は、控えめにする必要がある。連結の操作がやや煩雑で工夫を要する。感染し易い。今後これらを解決すべく研究を重ねたい。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 西島 直城: "腱の成長に関する実験研究" 日本手の外科学会誌. 第5巻. 16-19 (1988)
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[Publications] Nishijima,N.: "Growth of autografted tendons" The Journal of Hand surgery. 13A No.2. 234-237 (1988)
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[Publications] 西島 直城: "手指屈筋腱損傷の治寮方針" Monthly Book Orthopedics. No.17. 95-99 (1989)
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[Publications] 西島 直城: "鶏の深趾屈筋腱の成長に関する研究" 中部日本整形災害外科学会誌. 第27巻2号. 909-910 (1984)
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[Publications] 西島 直城: "No man's landにおける指屈筋腱損傷の治療" 「骨・関節・靭帯」. 第4巻第4号. 519-528 (1991)
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[Publications] 西島 直城: "No man's land内屈筋腱損傷の検討" 日本手の外科学会誌. 第8巻第3号. 42-45 (1991)
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[Publications] 監修 上羽 康夫,分担執筆 西島 直城: "手・その損傷と治療" 金芳堂, (1993)