1992 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞の分化誘導過程における接着因子発現の役割の解明
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03670969
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三谷 英夫 東北大学, 歯学部, 教授 (50014220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 義之 東北大学, 歯学部, 講師 (20187470)
清水 義信 東北大学, 歯学部, 助教授 (20005078)
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Keywords | Mac-1 / LFA-1 / CD44 / ICAM-1 / Mel 14 / 破骨細胞 / FACS / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
平成4年度は骨髄細胞を用いてin vitroにおけるMac-1,LFA-1以外の接着因子であるCD44,Mel 14の発現と破骨細胞形成との関係をFACSを用いて詳細に検討した.また,invivoの歯周組織における破骨細胞およびその前駆細胞におけるそれらの因子の発現,さらに,矯正学的に歯を移動させることにより起こる骨吸収時の接着因子の発現の変化を免疫組織化学的に検討し,以下の結果を得た. 1.骨髄細胞に混培養上清を添加して培養し,付着性細胞,非付着性細胞に分けた場合,破骨細胞は非付着性細胞から多く形成された.この時の細胞の接着因子の発現を見ると,付着性細胞は非付着性細胞に比べてMac-1,LFA-1,CD44陽性細胞の割合が高く,かつその発現強度も高かった. 2.付着性細胞ではLFA-1の発現強度が低く,CD44の発現強度が強い集団から,非付着性細胞では、Mac-1,LFA-1,Mel14抗原を有し,LFA-1とMel14の発現強度の低い細胞集団からTRACP陽性多核細胞が多く形成された. 3.歯周組織におけるMac-1,LFA-1,ICAM-1の発現について検討したところ,Mac-1,LFA-1陽性細胞は,歯根膜や骨髄中にみられ,ICAM-1陽性細胞は根尖部歯根膜,血管壁,骨髄に発現していた. 4.歯牙を矯正学的に移動させると,移動初期にこれら接着因子の陽性細胞が増加した.この時 圧迫側では骨吸収が見られ,それに伴い,破骨細胞が増加していた.以上の結果より,破骨細胞の誘導過程において接着因子が深く関与していることが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 後藤 安史,他: "破骨細胞の分化誘導過程における接着因子の発現様相について" 日本骨代謝学会雑誌. 10. 230- (1992)
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[Publications] 田上 篤,他: "細胞培養実験から見た歯根膜の特性" 日本口腔インプラント学会誌. 196- (1992)
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[Publications] 清水 義信,他: "人工歯根修復における歯根膜の分化機能" 日本口腔インプラント学会誌. 48-49 (1992)
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[Publications] 田上篤 他: "歯根修復に関する研究第6報 歯根膜細胞の産生する破骨細胞誘導抑制因子とその性状" 日本保存学会雑誌. 35. 14- (1992)