1992 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ランダウ減衰によるベルンシュタイン波の加熱と高速電子生成
Project/Area Number |
03680013
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
須川 正雄 愛媛大学, 理学部, 助教授 (60036415)
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Keywords | 非線形ランダウ減衰 / ベルンシュタイン波 / 自己相互作用 / 電子サイクロトロン輻射 / 高速電子 / 低域混成波 / パラメトリック励起 |
Research Abstract |
(1)小型線形装置における実験において、大振幅ベルンシュタイン波を励起するとき、波動のk_<11>が十分小さい条件下で、非線形ランダウ減衰による自己相互作用に基づくビート波が観測され、ビート波の観測される領域で電子が加熱されるのが分った。この加熱は空間的には局所的で、周波数はかなり広い範囲に渡っているが、ω〜1.5ωcのサイクロトロン周波数の半整数倍周波数において最も顕著な電子温度上昇が見られた。 (2)数値解析・シミュレーションを詳細に行った結果、実験結果とよく一致することが分かった。又k_<ii>の比較的大きい大振幅ベルンシュタイン波が励起されるとき、波に電子が捕捉され大振幅波であるため捕捉電子は波により乱され・加速されて高速電子・電子ビームの生成が起こるのが分った。これは準線形モデルの数値解析の結果と一致する。 (3)WT-IIIトカマク装置におけるRF電流駆動プラズマからの電子サイクロトロン輻射(ECE)の測定から、プラズマ中の電流を担う高速電子群の速度分布関数が推定され磁場の垂直方向にかなり広った速度分布をもつことが分った。この高速電子群の異方性(磁場に平行方向成分が垂直方向成分より大きい)が閾値を超えると静電プラズマ波の不安定性が起こることが分かり、ECEの計測においても観測し、数値解析の結果とも一致した。又これは制禦可能であることも分った。 (4)外部から低域混成波の周波数(ω_o)の近傍のRF電場を円柱線形プラズマに印加すると印加波のポンディラモーティブ力に基づくパラメトリック励起によるω_oの半整数倍の周波数のベルンシュタイン波と同種のトリベルピース・グッドモードの励起について数値解析を行い、またω〜1.5ω_oの波の励起が観測され、これはω_oの周波数に非常に敏感であることが分った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M. Sugawa: "Electron heating by self interaction of Bernstein waves" Journal of the Physical Society of Japan. 61. 1848-1851 (1992)
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[Publications] M. Sugawa: "Nonlinear interaction between electrostatic ion cyclotron waves and ion beams in an ion beam-plasma system" Plasma Physics and Controlled Fusion. 34. 1587-1597 (1992)
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[Publications] G. Praburam and M. Sugawa: "Destabilization of drift waves in a collisional plasma" Journal of the Physical Society of Japan. 61. 4449-4451 (1992)
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[Publications] M. Sugawa: "Numerical study of self-interaction of Bernstein waves by nonlinear Landau damping" Journal of Plasma Physics. 48. (1993)