1991 Fiscal Year Annual Research Report
分散相液滴径スペクトルに基く燃料抽出装置の性能比較
Project/Area Number |
03680196
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西川 正史 九州大学, 工学部, 教授 (90026229)
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Keywords | 再処理 / 湿式法 / ミキサ-セトラ- / 液滴径分散スペクトル |
Research Abstract |
原子炉燃料の湿式法による再処理過程では液々抽出操作がプロセスの効率を決定する要因である。 又、この液々抽出操作では、ウランやプルトニウム等の抽質の移動を支配する界面の現象が分散液滴群の液滴径分散スペクトルの形態によってその移動速度が強い影響を受ける。 本研究はミキサ-セトラ-やパルスドカラム内の液々分散系スペクトルを定性的・定量的に把握し、スペクトルの生成機構を検討し、液液界面での移動現象を解析することによって燃料再処理装置の性能の比較検討を行うことを目的としている。 現在までの研究では、ミキサ-式液々分散装置における液滴分散のスペクトルを、個数では分布の数十%を占めているにも拘わらず体積分率では1%に過ぎない小液滴群と、個数の約半数と体積分率の九十%を占める中滴群と、個数では1%にも満たないにも拘わらず体積分率の5%を占める大滴群に分け、それぞれを正規分布でシミュレ-トしてその合計として表現することに成功した。 またそれぞれの分布のパラメ-タ-と単位液容積当りの乱流消散エネルギ-、ミキサ-径等のミキサ-条件並びに界面張力、液粘度等の物性との対応関係を定性的・定量的に検討し相関式を得ている。 ミキサ-セトラ-内が攪拌条件によって分散支配状態にも合一支配状態にもなることも確認された。 なおこの研究過程で、ミキサ-セトラ-液面より気体を捲き込むような攪拌条件では、小滴群と大滴がそれぞれ増加して滴径分散スペクトルが平坦化し、又最大滴径も大きくなるという現象を見い出した。
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