1992 Fiscal Year Annual Research Report
酵母のSec18Pと相同な大腸菌のFtsH蛋白質の研究
Project/Area Number |
03680222
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Research Institution | KUMAMOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小椋 光 熊本大学, 医学部, 助教授 (00158825)
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Keywords | ftsH遺伝子 / 膜蛋白 / 蛋白の局在化 / ペニシリン結合蛋白 / β-ラクタマーゼ / シャペロン / 分泌蛋白 |
Research Abstract |
ftsH変異株でプロセシングの遅れが観察されたPBP3とβ-ラクタマーゼの前駆体についてプロテアーゼ消化を行った結果、β-ラクタマーゼについては細胞質にとどまっていることが示されたが、PBP3については少なくともその一部がペリプラズムに達していることが明かとなった。したがってftsH変異はβ-ラクタマーゼの分泌阻害と、BPB3の分泌速度の低下または分泌後のアセンブリーの阻害を引き起こす。いずれの阻害もシャペロンの一種であるGroEの過剰産生によって部分的に回復することからFtsHとGroEの機能に何らかの共通点、即ちFtsHがシャペロン様の機能を持つことが示唆された。ftsH変異株ではGroE活性は有意に低下していないので、ftsH変異の効果はGroEを介したものとは考えにくい。したがって、FtsHは膜結合性の新しいタイプのシャペロンと考えられる。京都大学のグループとの共同研究によって、FtsHは膜蛋白の安定なアンカーリングに働くことが示された。これもFtsHのシャペロン機能で説明できる現象である。一方、他の分泌蛋白への影響は、高温感受性ftsH変異株ではOmpAやMalEについてわずかな遅れを認めたが、これが有意か否か明かでない。そこで変異FtsH蛋白を発現する系やFtsH蛋白質が極端に減少する株を作製して解析した結果、OmpAの分泌が有意に遅れることが分かった。FtsH蛋白の精製は、約70%の純度まで進んでおり、まもなく生化学的解析に十分な標品が得られるものと期待される。抗FtsH抗体による免疫電顕によりFtsH蛋白は内膜に局在することが明かとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Begg,K.J.,T.Tomoyasu,W.D.Donachie,M.Khattar,H.Niki,K.Yamanaka,S.Hiraga,and T.Ogura: "Escherichia coli mutant Y16 is a double mutant carrying thermosensitive ftsH and ftsl mutants." J.Bacteriol.174. 2416-2417 (1992)
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[Publications] Tomoyasu,T.,T.Yuki,S.Morimura,H.Mori,K.Yamanaka,H.Niki,S.Hiraga,and T.Ogura.: "The Escherichia coli FtsH protein is a prokaryotic member of a protein family of putative ATP ases involved in membrane functions,cell cycle control and gene expression." J.Bacteriol.175. 1344-1351 (1993)
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[Publications] Tomoyasu,T.,K.Yamanaka,K.Murata,T.Suzaki,P.Bouloc,A.Kato,H.Niki,S.Hiraga,and T.Ogura.: "Topology and subcellular localization of FtsH protein in Escherichia coli." J.Bacteriol.175. 1352-1357 (1993)