Research Abstract |
ファジィ理論は,人間の行動,認識などに関する定量化しにくい情報を解析する理論であり,近年,心理,教育などの分野に広く応用されはじめた.通常,そのような情報は,ファジィグラフで表され,その構造を類似性,関連性などの観点から分析することにより,適切な意志決定を行うことができる. 本研究は,教材の類似性と関連性の分析をファジィグラフを応用して行い,教材構造を明確化すると共に,その支援システムを開発するものである.ファジィグラフの解析に関しては,ファジィ決定を応用した近似構造化法を研究,開発した.また,その適用として,数学教材の分析事例等を検討し,認知構造分析に基づく教授設計モデルを作成した. 関連する研究の成果一部は,国際教育工学会,国際ファジィ学会などの国際学会,また,電子情報通信学会,数学教育学会などの国内学会に発表し,順当な評価がえられている.詳細は,別紙の通りである. また,ファジィ理論のモデリングの研究に加えて,数学的基礎の研究も重要であり,この意味から〓論の研究も行った.特に,ブラウァ〓,スト-ン〓の構造と本研究は結びつきが強く,次年度には,継続的な検討が必要とされよう.なお,支援システムCARATに関しては,予備システムの段階ではあるが,次年度には,積極的に開発をすすめ,教材構造分析システムとして,完成させる予定である.
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