1992 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィ理論を用いた超音波画像によるコンピュータ癌診断装置の開発
Project/Area Number |
03808005
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
有田 清三郎 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (20098601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 知昭 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (80173409)
斎藤 泰一 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00048258)
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Keywords | ファジィ推論 / 超音波診断 / 診断支援システム / 癌診断 / ファジィ情報 / 画像情報 / コンピュータ診断 / 前立腺癌 |
Research Abstract |
超音波診断は医療診断の補助支援として重要な役割を果たしているが、画像所見における医師の主観的評価や診断過程のファジィ性が大きな障害となっており、これらのファジィ性をいかにブレークスルーするかが画像診断の重要な課題となっていた。本研究の目的はファジィ理論を使って超音波癌診断システムを構築し、それをパーソナルコンピュータで具現化すること、具体的には前立腺癌診断において、このファジィ診断システムを活用し、その診断精度や価値を検討することである。 本年度は、ファジィ理論を使った超音波診断ロジックの構成法を研究すると共に、これらをパーソナルコンピュータに搭載したファジィ診断支援システムを製作した。この画像診断システムを超音波による前立腺癌断へ適用した。まず前立腺癌及び前立腺肥大症の症例を基に項目所見データから一連の統計学的解析を行った。次に、臨床医の超音波診断の思考過程を数学モデルで構成し、ファジィ理論を使って、主観評価のファジィ入力と診断過程における和集合によるファジィ推論で超音波癌診断ロジックを構築した。またこの支援システムを国際外科学会でデモンストレーション発表した。またこれらの研究結果や一連の医療におけるファジィ理論の応用をバイオ・メディカル・ファジィ・システム研究会、日本行動計量学会、医療情報学会、ME学会等で発表すると共に論文で発表した。さらにこれらの研究成果を著書「メディカル・ファジィのはなし」にまとめた。また、ファジィシステムで重要な所見項目の選定法やメンバーシップ関数の構成法について重要な成果が得られたので、現在この研究成果についての論文を作成中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 有田 清三郎: "フィジィ理論による超音波癌診断支援装置の開発" Proceedings of the tourth annual Meeting of Biomedical Fuzzy Systems Association. 4. 79-85 (1992)
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[Publications] 有田 清三郎: "医療情報とファジィ" 日本行動計量学会第20回大会論文集. 106-107 (1992)
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[Publications] 有田 清三郎: "メディカルファジィのはなし" 日刊工業新聞社, 108 (1992)