1991 Fiscal Year Annual Research Report
Exon Trapping法一染色体DNAからの翻訳領域の取得法
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03808035
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
佐藤 孝明 (財)癌研究会, 癌研究所・生化学部, 研究員 (30225958)
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Keywords | Exon Trapping / ゲノム プロジェクト / 染色体地図 / スプライシング |
Research Abstract |
ゲノムDNAよりmRNAとして転写される領域を見出し単離することは非常に重要であるが、現在用いられている手法でこれを行うには非常に煩雑で手間を要する。これを効率よく行うための手法としてスプライシングベクタ-(pSPLI)を用いるExon Trapping法のシステムを米国MIT癌研究所のBuckler博士(Housman博士研究室)より導入した。 このスプライシングベクタ-pSPLIはSV40のearly promoterの後にβーglobinのIVS(intervening sequence)をもち、HIVのtatの塩基配列をサンドイッチ型にはさみ込む構造をしており、大腸菌ー動物細胞のシャトルベクタ-である。この宿主動物細胞ースプライシングベクタ-系を用いて、実際にこの方法が広汎性のある分子生物学的手法であるかどうかの応用研究に重点を変更し、以下の実験を行った。 1.ヒト第11染色体短腕11p15にmapされるコスミドをショットガン方式でpSPLIのBamHI siteに組込み、Cos7細胞にelectroーporationを用いて導入し、強制発現後、RTーPCR法により、効率に(38/43clones、約90%)未知のexonを得ることに成功した。 2.ヒト第17染色体にmapされるコスミドから、このシステムを用いて、未知のexonを単離し、現在、得られたexonが種を越えて保存されているかどうか、また、exonをプロ-ブとしてcDNAが得られるかどうかについて、現在、解析中である。 これらの実験から、未知のヒトDNA断片を含むコスミドより、直接exonを効率よく誘導できたことは、癌抑制遺伝子単離やヒト遺伝病原因遺伝子の単離の際にExon Trapping法が分子生物学的手法として非常に重要であることを示唆している。
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