2003 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル信号処理におけるニューラルネットワーク応用の研究
Project/Area Number |
03F00043
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
谷萩 隆嗣 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 暁秋(Wang Xiaogiu) 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ニューラルネットワーク / 自己組織化マップ / リカレントニューラルネットワーク / 非線形ひずみ / 等化器 / 直交周波数分割多重 |
Research Abstract |
適応等化技術は、送信されたディジタル信号が伝送路で歪みを受け、判定が困難になった信号を受信側でフィルタによって等化し、正しく受信する技術である。最近、非線形システムにおけるニューラルネットワークに基づいたフィルタの研究が盛んである。本研究では、適応等化におけるニューラルネットワーク応用の研究を行った。 (1)複素数値信号を対象とする複素システムにおいて符号間干渉と非線形歪みがある場合に、複素.リカレントニューラルネットワーク(RNN)を利用した等化器の一設計方法を提案した計算機シミュレーションを行い,提案する方法の有効性を示した。 (2)判定帰還型等化器(DFE)は信号間千渉に有効なので、フィードバックに放射状基底関数(RBF)を利用し、従来の方法と比較して、提案した方法の有効性を証明した。 (3)M-QAMにおける自己組織化マップを利用した、ニューラル判定器を提案した。自己組織化マップ(Self-Organizing Map:SOM)とは、Kohonenによって提案された回路モデルであり、その最大の特徴は、生体の有する位相保持マッピングをモデル化した点にある。提案したアルゴリズムは初期化、勝利ユニットの導出および勝利ユニットと周辺のユニットの更新によって構成される。SOMニューラル判定器とRecursive Least-Squares(RLS)アルゴリズムを結合して周波数選択性フェージングの補償法として有効であることを示した。 さらに直交周波数分割多重(OFDM)システムにおけるSOMに基づいた非線形ひずみの補償法を提案した。非線形増幅器により生ずる非線形ひずみが、OFDM方式を実現するうえで大きな障害になっているため、OFDMの受信側でニューラルネットワークに基づく補償法を用いることによって、性能向上やバッテリー損耗が低減することが期待される。提案した、SOM補償法はsolid-state power amplifier(SSPA)に対して有効であることを示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Xiaoqiu Wang: "Channel Equalization Using Complex-Valued Recurrent Neural Networks"Journal of Signal Processing. 7. 471-479 (2003)
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[Publications] Nuo Zhang: "An Adaptive Decision Feedback Equalizer Using Radial Basis Function"Journal of Signal Processing. 7. 481-488 (2003)
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[Publications] Xiaoqiu Wang: "A Compensating Method Based on SOM for Nonlinear Distortion in 16-QAM-OFDM System"IEICE TRANS. FUNDAMENTALS. E87-A,no.6. (2004)