2003 Fiscal Year Annual Research Report
微少流路系を用いた電気泳動と質量分析のインターフェイスによる高能率なタンパク質解析法に関する研究
Project/Area Number |
03F00078
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
真鍋 敬 愛媛大学, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIN Ya 愛媛大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 血漿タンパク質 / 2次元電気泳動 / 等電点電気泳動 / SDS電気泳動 / 微量タンパク質 / 質量分析 / MALDI-TOFMS / ESI-MS / MS |
Research Abstract |
電気泳動と質量分析のインターフェイスを考案するための基礎研究として、ヒト血漿タンパク質中の微量タンパク質を対象とし、現在広く用いられている電気泳動ゲルからのタンパク質/ペプチド抽出法と、引き続く質量分析法の最適化を行った。電気泳動法としては、研究代表者らが開発した非変性条件および変性条件のミクロ2次元ゲル電気泳動を用いた。その結果、現在の方法では、電気泳動終了後質量分析(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計MALDI-TOFMSによるペプチドマスフィンガープリント法およびエレクトロスプレーイオン化タンデム質量分析計(ESI-MS/MS)による部分アミノ酸配列決定法)を行うまでに多くの手操作のステップがあり、これらを自動化するには電気泳動の段階でできるだけゲルを使用しない方法の開発が必要と考えられる。血漿タンパク質を2次元ゲル電気泳動後質量分析によって解析するプロジェクトとしては、(1)2次元電気泳動条件の組み合わせによって検出されたヒト血漿微量タンパク質群の構造解析、(2)2次元電気泳動ゲル上のタンパク質のアルカリ溶液による直接抽出と質量測定、(3)2次元電気泳動ゲルからタンパク質をアルカリ抽出する際のペプチド結合切断部位の解明、に取り組んだ。また、(4)ヒト血漿を直接MALDI-TOFMSにかけるだけでも、いくつかの血漿タンパク質がイオン化され同定可能であることを見出した。これらの成果は、順次投稿準備中である。
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