2003 Fiscal Year Annual Research Report
Cbfa1はメカニカルストレスに維持された生体内での骨のリモデリングにおける必須因子である
Project/Area Number |
03F00142
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野田 政樹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SALINGCARNBORIBOON Ruchanee 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | Cbfa1 / メカニカルストレス / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
前駆骨芽細胞において細胞外基質からの刺激によってMAPK pathwayが活性化されるが、その際にMAPK pathwayの下流において少なくとも一部はCbfa1が働くことが報告されている。よって、Cbfa1に依存した転写はメカニカルストレスによる情報伝達に働くことが推察される。しかしながら、Cbfa1がメカニカルストレスという刺激を生体内において骨量を制御するシグナルへの変換に重要な働きをするかどうかはまだ検討しなければわからない段階にある。この研究の目的はin vivoにおいてメカニカルストレスによる骨量制御にCbfa1が働くのかを調べることである。9-11週齢の野生型(Cbfa1+/+)マウスおよびCbfa1+/-マウスのlittermatesを用い、2週間のTail suspensionを行った。2週間のtail suspensionによって海綿骨量は野生型マウスおよびCbfa1+/-マウスにおいて同レベルの骨減少を示した。しかしながら興味深いことにCbfa1+/-マウスの皮質骨量減少は野生型に比較して顕著であった。Tail suspensionによる大腿骨皮質骨の厚さおよびBMD減少においてもCbfa1+/-マウスでは野生型マウスに比較して有意な差が認められた。Cbfa1+/-マウスの骨細胞数および骨の構造は野生型と比べ変化がないため、Tail suspensionによって起きるCbfa1+/-マウスの皮質骨におけるこの顕著な変化はCbfa1+/-マウスの骨が未熟であるとうい理由ではないと考えられる。野生型マウスではTail suspensionによってMAR(mineral apposition rate)は50-80%の減少が認められたのに対し、Tail suspensionを行ったcbfa1+/-マウスではmineral appositionがまったく認められなかった。これらのデータはcbfa1遺伝子がメカニカルストレスによる骨量制御に働くことを示唆している。
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Research Products
(1 results)