2003 Fiscal Year Annual Research Report
中等教育段階における視覚障害児教育プログラム評価モデルの開発
Project/Area Number |
03F00168
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中田 英雄 筑波大学, 心身障害学系, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MURINDA Samuel 筑波大学, 心身障害学系, 外国人特別研究員
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Keywords | 開発途上国 / インクルーシブ教育 / 理科教育 / 視覚障害児 / 質の評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、開発途上国のインクルーシブ教育で行われている中学生レベルの理科教育を評価するためのガイドラインを作成することである。開発途上国ではしばしば晴眼児と視覚障害児が向一の教室で学習することが多いので、本研究では視覚障害児と晴眼児が同じ教室で理科実験を学習しているインクルーシブ教育を想定している。本研究は、わが国の盲学校の理科担当教師に面接してインクルーシブな理科授業における質の指標を検討し、評価項目を作成すること、次にその評価項目を用いてインドネシアで行われているインクルーシブ理科教育の質を評価することである。平成15年11月から平成16年3月までに以下の研究を行った。 1)教育の質を評価する方法を検討した先行研究論文を吟味した。 2)開発途上国におけるインクルーシブ教育の状況を整理した。 3)先行研究及び独自の視点に基づいて理科教育の質を評価する質問紙を作成し、福岡県立北九州盲学校の理科担当教師2名に面接し、質問内容の妥当性、回答内容などを検討した。また、筑波大学附属盲学校の理科授業を参観し、評価指標の手掛かりを得た。 4)理科教育の質を評価するために、理科実験、実験室の環境、カリキュラム、授業中の教師、晴眼児、視覚障害児の相互作用の3つの観点を設定した。 5)理科教育の質評価のための質問紙を吟味し、開発途上国で応用できるように精選した。 以上の結果を踏まえて、平成16年度は評価項目を作成し、インドネシアのインクルーシブ理科授業の質の評価を試みることにする。最終的には、ジンバブエにおけるインクルーシブ理科教育の質的向上を図る基礎資料として活用する。
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