2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F00181
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青山 吉隆 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHAHI Padma Bahadur 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 都市内交通整備 / 発展途上国 / 交通需要予測 / 便益評価手法 / 都市内交通シミュレーション / 土地利用・交通モデル |
Research Abstract |
本研究の目的である発展途上国(主に,ネパールの都市部)における都市内交通整備の評価手法の確立に向けて,本年度実施した内容は以下のようである. 1.ネパールの首都カトマンズにおける交通整備計画策定方法の現況把握を行った結果,その整備には需要予測と採算性のみが重視されており,個人の効用の側面,例えば,利便性や公平性などについては考慮されていないことがわかった.その主な理由として,都市内交通シミュレーションを行う上で,急速な都市化の影響を考慮していないことや,利用できるデータにかなりの制約があることなどが明らかになった. 2.カトマンズにおける都市内交通シミュレーションを実施するために,交通量および土地利用に関するデータ整備について,現地の交通整備計画担当者へのヒアリングを実施した.その結果,都市内すべての道路ネットワークに対するデータは未整備であり,十分な精度のシミュレーションを実施するためには,データ制約を考慮した発展途上国型の都市内交通シミュレーション方法論を検討せねばならないことがわかった.また,カトマンズにおける交通整備計画を行う上で,最低限必要なデータの提示およびその整備を進めていくことが喫緊の課題であることなどを現地担当者と議論した. 3.現地担当者から得られた交通量および土地利用に関するデータを用いて,都市部における交通整備と土地利用変化の関連分析を,土地利用・交通モデルを用いて実施した.また,その結果を踏まえ,カトマンズにおける交通整備の便益評価手法の適用可能性を検討した.
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