2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F00220
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久保 愛三 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAE Inho 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 歯車 / 多段歯車装置 / 強度設計 / 配置設計 / 最適設計 |
Research Abstract |
本研究の目的は、多段歯車装置の最適化設計アルゴリズムを開発し、それをもとにして実際の歯車設計で実用可能な自動設計プログラムを開発することである。 設計アルゴリズムは二段階の設計最適化過程で構成されている。第一段階(基本設計段階)では、歯車の強度設計をもとに基礎諸元設計(モジュール、歯数、圧力角、歯幅)と初期配置設計解(歯車の空間的位置)を求める。第二段階(詳細設計段階)では、歯車装置の性能と製作可能性を保証するために、基本設計段階で求めた初期設計解から新たな最適化関数を構築し、歯車の詳細設計解(ねじれ角、転位係数、歯形修正、など)を求める。この設計段階では詳細設計パラメタの決定のみならず、基礎設計パラメタと配置設計解の変更も含む。 特に、はすば歯車で構成されている多段歯車装置の場合、歯車装置の構造による装置の効率と軸受荷重が重要な問題になる。本研究では歯車装置全体の効率と各段の軸受荷重の解析など、多段歯車装置の実際設計に必要となる様々な解析プログラムの開発も目指す。 今までの研究実績は1)多段歯車装置を構成している歯車の強度設計プログラムを開発し、基礎諸元設計(モジュール、歯数、圧力角、歯幅)と初期配置設計解(歯車の空間的位置)を求めるための基本設計アルゴリズムを開発した。 2)多段歯車装置の性能と製作可能性を保証するために、基本設計アルゴリズムで求めた初期設計解から新たな最適化関数を構築し、歯車の詳細設計解(ねじれ角、転位係数、歯形修正、など)を求めるための詳細設計アルゴリズムを開発している。 3)以上の最適化設計アルゴリズムとともに、設計システムは将来的な実用性を考慮し、各段の軸受荷重、装置の効率や振動起振力の解析など、多段歯車装置の実際設計に必要となる様々な解析プログラムの開発している。 今後、開発した自動設計システムを実際の設計問題に適用し、検証及び改良を行い、実用に耐えうることを確認する予定である。
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