2003 Fiscal Year Annual Research Report
ロボティクス・メカトロニクスにおける先端非線形制御技術
Project/Area Number |
03F00233
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤本 英雄 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VENKATARAMANAN Venkatakrishnan 名古屋工業大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 非線形制御 / 機械システム制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は,従来の手法では扱うことが困難であった複雑な非線形機械システムに対する制御手法を確立することである.近年,生体組織などをはじめとする超柔軟物のマニピュレーションに対する要求が高まっており,このような制御対象は非常に複雑な非線形機械システムとして捉えることができる.本研究では,超柔軟物体のあるクラスを特徴付けるロープ,紐のような1次元超柔軟物体を具体的な制御対象とし,そのモデリング,システム解析,制御手法の確立を目指す. 11月よりスタートした本年度の研究では,まず,1次元超柔軟物体に関する研究調査を行った.ロボティクスの分野においては,1次元超柔軟物体に関連する研究として蛇ロボットの移動制御がある.この研究では,自由度全体に亘ってアクチュエーションが可能であることを前提としているため,パッシブな柔軟物を操作する場合には,利用できない.他の関連研究として,キャスティングマニピュレーションがある.これは1次元超柔軟物体を積極的に利用したマニピュレーションの好例であり,本研究と関わりが深い.しかし,1次元超柔軟物体システムの動的な本質を捉えた使い方までには到達していない. これらの調査を踏まえて,本研究ではまず1次元超柔軟物体のモデリングに着手した.紐のような物体を厳密な無限次元非線形システムとしてモデル化した.現在,この系に対する制御手法の検討を行っている.また,リニアスライダをアクチュエータとし,その先にロープを取り付けた,1次元超柔軟物体制御実験装置の設計を行っている.限られたアクチュエータとセンサーの中でどこまで器用に柔軟物体をマニピュレーションできるかを明らかにする.
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