2003 Fiscal Year Annual Research Report
ネパールヒマラヤと日本の土地被覆変動に関する比較研究
Project/Area Number |
03F00255
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡邉 悌二 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KHANAL Narendra Raj 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ネパール・ヒマラヤ / 山地災害 / 地形変動 / 土地利用 / 温暖化 |
Research Abstract |
これまでは来年度の本調査に向かっての文献レビューならびに,調査地点の選定のための基礎調査,これまでに蓄積してきたデータの解析を行った。ネパールにおいては,水に関連した災害に関して,既存のデータを収集して,コンパイルし,災害を通しての土地被覆状態の変動をさぐる基礎資料を得た。具体的には,過去の土地被覆状態(とくに,農地,森林,放牧地)の復元を行い,これらの変動について考察した。さらに,これらの変動が,住民の生活にどのようなインパクトを与え,またインパクトに対して,住民がどのようなアダプテーションを行っているのかを調べた。これらの変動の一部は温暖化によって生じているが,同時に人為的影響の結果でもある。今後は,これらの関係を明らかにしてゆく必要があるが,そのために,ネパールのマディ地区の集水域において,来年度に設置予定の観測機器の調整,現地での聞き取り調査項目シートの開発などを行い,現地調査準備を進めている。 日本の現地調査に関しては,来日時期がすでに野外調査の時期ではなく,来年度に実施することになるが,これまでのところ,文献レビューを通して,調査地点の選定を進めている段階である。 ネパールにおけるこれまでの研究成果については,カトマンズで開かれた気候変動に関する国際会議において,口頭発表(Climate Change and Local Adaptation Strategies in Mountain Areas : Issues and Challenges)をおこなった。また,3月27日から28日に開かれる日本地理学会において,ポスター発表(Water-induced Disasters in Nepal : Some Lessons for Mitigation Strategies)を行う。
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