2003 Fiscal Year Annual Research Report
熱拡散マイクロリアクターによるメタンのカップリング反応
Project/Area Number |
03F00286
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
国眼 孝雄 東京農工大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AZIS Trianto 東京農工大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 熱拡散 / 供給速度 / 温度勾配 / クエンチ / ラジカル反応 / カップリング / 天然ガス |
Research Abstract |
メタンの化学基礎原料への有効利用を目的に我々は反応場に温度勾配をかけ、熱拡散を利用した反応分離による熱拡散反応塔(TCD)におけるメタンの反応特性について検討を進めている。メタンは化学的安定であるが、熱分解や触媒反応で一度活性化すると、ラジカルカーボンにより早い速度で連鎖反応を起こし、固体カーボンまで進行し、エチレンやアセチレンなどの化学基礎原料はほとんど得られなく、得られるものは水素とすすがほとんどである。熱拡散反応塔ではラジカル反応の中間過程でメチルラジカルやエチルラジカルによるカップリング反応を期待し、反応実験を行ったが、期待する生成物はわずかであったが、従来の均一温度場の反応塔(FBR)と比較し、温度勾配下の熱拡散塔では高温度場には軽い成分が、低温度場には分子量の大きい成分が移動する熱拡散効果のためにわずかにTDCのほうがC2収率が大きく得られた。熱拡散効果と同時に、低温による反応抑止効果と思われるクエンチ効果も期待されることから、本報告ではその効果を直接検証するために温度勾配を直接測定でき、現象を単純化するため新たに熱拡散マイクロリアクターを製作し、その効果について検討した結果次の結論を得た。 (1)無触媒実験において高温側温度が750℃以上でないと反応活性が出ない。 (2)白金触媒を使用することで600℃から反応が起こり、水素とススが形成される。 (3)供給速度を上げることで転化率は落ちるが、C2選択率は上がる。 (4)滞留時間を少なくすることで、C2選択率を上げることができる。 (5)銅触媒を用いることで、C2の選択率が上がる。
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Research Products
(1 results)