2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F00297
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 隆一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KARIM S. M. Abdul 東京工業大学, 資源化学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | ポリチオフェン / 共重合 / パイ共役高分子 / 芳香族高分子 / 核磁気共鳴スペクトル / 構造解析 / ニトロ化 |
Research Abstract |
ポリチオフェンは導電性や発光性を有するポリマーとして注目され,多くの研究がなされている。しかし,溶解性を持つ無置換ポリチオフェン類の研究例は今まで少ない。本研究では,チオフェン-2,5-ジイル単位とチオフェン-2,4-ジイル単位とから成るコポリマーについて,ニトロ化を行うと可溶化される事実に基づき,この可溶化されたコポリマーの構造解析を行なうことを目的として,コポリマのニトロ化物の核磁気共鳴スペクトルを測定した。測定はジメチルスルホキシド-d_6を溶媒として用い,チオフェン-2,5-ジイルとチオフェン-2,4-ジイルの構成比が,10:0,8:2,5:5,2:8の共重合体のニトロ化物について行った。10:0の構成比を持つホモポリマー(ポリ(チオフェン-2,5-ジイル))については,δ値が8.28,8.56,8.72,8.81にシャープな^1H-NMRピークが見られ,ニトロ基の位置に関して,頭-尾結合,頭-頭結合あるいはs-cis, s-transの構造が含まれることが推測された。その他の構成比を持つコポリマーについてはδ7.4〜8.8に幅広いピークと吸収が観測され,構造がランダムであることが推定された。現在さらに,ニトロ化ポrkマーの粘度等の評価を予定している。なお,上記のホモポリマー,コポリマーは約60-80の重合度を持つことがベットの実験により分かっているサンプルについてのものである。
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