2003 Fiscal Year Annual Research Report
高分子液晶を用いたコレステリックらせんフィルムの創成と各種光学デバイスへの応用
Project/Area Number |
03F00298
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹添 秀男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
THISAYUKTA Jirakorn 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | コレステリック高分子液晶 / らせん周期 / 一次元フォトニック / 分布帰還型レーザ / 有機レーザ / ガラス化 / 光架橋 |
Research Abstract |
コレステリックらせん構造による光学特性は従来から注目されていたが、現在までは、それを液晶場で利用するという手法を取ってきた。本研究は、これら応用方法とは全く異なった視点に立つもので、コレステリック液晶場をらせん構造制御の場として利用し、高分子をベースにしたコレステリック固体を作り、そのらせん構造に由来する光物性を安定に活用するものである光安定性・耐熱性が著しく向上し、光学結晶としての機能の利用が現実となる。その重要な試みの一つとして、コレステリックらせん周期構造を利用し、半導体レーザの分布帰還キャビティと類似な構造をもつ分布帰還型レーザを設計する。具体的には2通りの方法、1)コレステリック膜中にレーザ色素をドープする2)二つのコレステリック膜でレーザ色素を含む膜をサンドイッチするの方法で、ポンプレーザ光でレーザ色素を発光させ、その発光波長域に選択反射波長を重ねて光を閉じこめ、レーザ発振させるという原理に基づき、またコレステリック素材として液晶高分子を基盤にして、レーザ発振に成功している。現在は、コレステリック素材として、耐熱性、耐光性が強く要求されるため、現在主鎖型液晶高分子を用いて、ガラス化による液晶の物理的固定化のみならず、光架橋による化学的固定化もカップリングさせる方法で、その素材探索を続行しているところである。
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