2003 Fiscal Year Annual Research Report
リモートセンシングとGISを利用した精密かんがいシステムに関する研究
Project/Area Number |
03F00335
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
上野 正実 琉球大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOSSAIN MD. AKBAR 琉球大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | リモートセンシング / GIS / 精密かんがい / 土壌水分収支 / 分光スペクトル / サトウキビ群落 |
Research Abstract |
今年度は半年の研究期間しかなかったので,多くの課題は継続中であるが,次の項目に関して一応の成果を得た。 (1)土壌,地形,作型,生育ステージにおけるサトウキビの水需要に関するデータベースの作成 ○北大東島に気象情報を収集するリモートセンシング・システムを設置し,10月からデータ収集を開始した。気象観測ロボットからインターネットを通じて送られてくるデータを解析するプログラムを作成した。 ○さらに,沖縄の主要離島9ヶ所の過去20年間の気象データをデータベース化し,その特性を分析した。この結果を用いてサトウキビ圃場の蒸発散量を生育ステージごとに9つのモデルで予測し,ライシメーターでの実測値と比較して適合度を検証した。これによって,サトウキビ圃場の土壌水分収支を気象データから推定する方法を開発した。これに関連して北大東島土壌の水分特性を11箇所について測定した。 (2)サトウキビ群落の分光反射特性と気象条件,土壌条件および生育状態との関係の解析 様々な土壌水分条件および水ストレスの条件下でサトウキビ群落の分光反射特性(現有の分光反射計を利用)測定し,分光スペクトルの変化特性を分析した。さらに,多変量解析などによって水分量の測定を試みた。今回は予備試験程度の結果に止まったので,より詳細な研究に向けてサトウキビの栽培試験の準備を進めている。 (3)高解像度衛星画像の解析による水分状態の予測 南北大東島の高解像度衛星画像を入手して,画像解析を行ってサトウキビ群落の水分状態の推定・予測を行う準備を進めた。これと平行して地上でハイパースペクトルカメラで撮影した分光画像を解析して,比較を行う準備を進めた。 さらに,千葉大学リモートセンシングセンターの協力を得て,琉球大学および伊是名島のサトウキビ圃場の分光情報および熱赤外画像を取得しそれらの解析を進めている。
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