2003 Fiscal Year Annual Research Report
下垂体以外に発現する性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体の機能
Project/Area Number |
03F00339
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
汾陽 光盛 北里大学, 獣医畜産学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAO Bing 北里大学, 獣医畜産学部, 外国人特別研究員
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Keywords | GnRH / GnRH受容体 / シグナルトランスダクション / G蛋白質 / アネキシン5 |
Research Abstract |
下垂体前葉の性腺刺激ホルモン産生細胞(ゴナドトロフ)におけるGnRH受容体のシグナル伝達に、新規のカルシウム-リン脂質結合タンパク質であるアネキシン5の関与することを明らかにしている。GnRHは、ゴナドトロフの受容体を介してアネキシン5合成を促進する。本計画では、下垂体以外に発現するGnRH受容体の機能を解明する。末梢組織に発現するGnRH受容体がいかなる生理機能を担うか、末梢のGnRHシグナル系がいかに機能しているか、従来未知であった末梢に分布するGnRH受容体の機能をアネキシン5発現を手がかりに解明する。GnRH受容体は、系統発生学的に極めて古く、局所調節に重要な役割を担っていると考えられるが、その詳細は分かっていない。 当該研究者は、2003年11月末日に来日したため、まだ顕著な成果を上げるに至っていないが、以下の準備を完了し、成果を上げつつある。まず体内の様々な組織に発現しているGnRH受容体とアネキシン5の共存を免疫組織化学的に解析するための実験系を確立した。通常の光学顕微鏡での観察に加えて、共焦点レーザー顕微鏡下での二重染色についても方法を確立中である。本実験では、雄性の生殖腺と副生殖腺、免疫系組織、消化器系組織、内分泌器官に着目し、GnRH受容体の免疫組織化学とアネキシン5の免疫組織化学を行う。現在、GnRH受容体に対するモノクローナル抗体を用いて、下垂体前葉、雄生殖腺、副生殖腺でGnRH受容体の分布を明らかにしている。それらの分布は、アネキシン5の分布と密接に相関していることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kawaminami M: "Prolactin inhibits annexin 5 expression and apoptosis in the corpus luteum of pseudopregnant rats : involvement of local gonadotropin-releasing hormone"Endocrinology. 144(8). 3625-3631 (2003)
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[Publications] Yao Bing: "Characteristics and mechanisms of the two types of photoelectric differential response of bacteriorhodopsin-based photocell."Biosens Bioelectron. 19(4). 283-287 (2003)
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[Publications] Yao Bing: "A study on the localization and distribution of GnRH and its receptor in rat sub-maxillary glands by immunohistochemical, in situ hybridization and RT PCR."Life Science. 72(25). 2895-2904 (2003)