2003 Fiscal Year Annual Research Report
融体急冷非晶質を用いる新しいセラミックナノコンポジットの作製
Project/Area Number |
03F00752
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉村 昌弘 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOFFMANN Stefan 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | セラミックス / ナノコンポジット / 融解 / 急冷 / 非晶質 / 共晶 / ZrO_2 / Al_2O_3 |
Research Abstract |
ホフマン博士はHfO_2-Al_2O_3-R_2O_3系など酸化物擬三元系の融体を急冷して非晶質を得ること、およびそれを各種の熱処理することによって結晶化させ、セラミックナノコンポジットを作製することを研究している。これまでに、(1)融体急冷のためのキセノンアークイメージ炉および高周波炉の設置調整、(2)三元混合試料の融解と急冷、(3)急冷試料の非晶質化の確認を行っている。さらに(4)光高温計による融解温度および凝固温度の測定を行い、本システムがほぼ妥当な温度を与えることを確かめている。すなわちHfO_2-Al_2O_3-GdA1O_3の共融温度は約1460〜1500℃であった。この他(5)三相共存試料の正確な組成の定量のためのX線を用いるリートベルト法プログラムの確立を行い、ZrO_2Al_2O_3-TiO_2系で組成を±1mol%程度の精度で定量できることを確かめている。(6)さらに融解凝固プロセスのコンピューターシミュレーションを行っている。現在のところ元系の試料についての結果が得られているが、その結果は温度分布および冷却速度の測定値との整合が得られている。例えば、直径5mmφの融体球が銅板上で冷却される場合は、中心部の冷却速度は1O^3msecとなり、実測値と良く一致した。 現在までのところ投稿論文などはまだできていないが、以上のように本テーマの研究は予定どおり進行しているので、次年度には数報の論文を予定している。
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