2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F00811
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
中山 幹康 東京農工大学, 大学院・連合農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TRAN Nga Thi Viet 東京農工大学, 大学院・連合農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 政策オプション / 水環境 / 地下水 / システム・ダイナミックス・モデル / ステークホルダー |
Research Abstract |
人口の急激な増加により,水資源の不足が懸念される東南アジアの都市においては,水量の不足のみならず,地下水の汚染などの形で水環境の悪化が懸念されている.このような地域において水環境の持続可能な開発を実現するためには,水資源の開発や使用に関する各種の政策オプションとその帰結がステークホルダーに明確に提示される必要がある. 本研究では,ベトナム・ハノイ市の地下水(水量および水質)を対象として,多様な政策オプションに対応する水環境(水量および水質)の変化を推定し,ステークホルダーに提示するための方法論として,システム・ダイナミックス・モデルを構築する. 平成15年度においては,対象地域において近い将来に採り得る政策オプションの「範囲」を特定するために,ベトナムにおける水資源に関する法令や,対象地域での社会経済的な状況を把握するべく,主に文献による調査を行った. 政策オプションが水環境について与える影響を把握するための,システム・ダイナミックス・モデルを構築する可能性について検討すると共に,モデルに必要なデータを特定した.その結果,ハノイ市における現存の地下水観測点で取得されているデータによる,モデルの構築は可能との感触を得た. また,モデルの構造について,他地域での事例について文献のレビューにより調査を行った.政策オプションの帰結をステークホルダーに提示するための手法について調査した結果,モデル自体をウェブサイトで「公開」することの得失を更に検討すべきであるとの結論が得られた.
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