2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03F02833
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
迫田 章義 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZANDARYAA Sarantuyaa 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | エコシステムアプローチ / 天然資源 / 経済的価値 / 環境 / 生態系 |
Research Abstract |
本研究では、モンゴルなどの自然環境が豊かな途上国における都市の環境保全、特に生態系保全と連動した発展を実現するための政策決定はどうあるべきかを、モンゴル内の実際の地域の実態調査をもとに社会学的に考察した。自然環境の持続は、生態系が理解され保護されてはじめて可能となる。一方で、持続性というものは本質的に分野横断的な問題であり、全体論的なアプローチが必須である。そこで本研究では特に、モンゴル内の地域を対象に、エコシステムアプローチを通じたケーススタディーを行った。エコシステムアプローチとは、「土地、水及び生物資源の公平な利用のための方法論」であり、「人を、文化という多様性を有した生態系構成生物の一部とみなす」ものである。考察の基礎となるデータは、環境モニタリングセンターのデータ、統計データ、政府等の政策決定機関関係者への聞き込み調査、及び非公式な電子メールならびに電話による調査によって収集した。その結果、環境管理において、政策決定への地域住民などの利害関係者の参加、近隣生態系への影響の評価、鉱業や農林水産資源のみならずエコツーリズムなどを含めた生態系のもつ経済性やそのキャパシティーの評価、後続世代への生態系資源の継承などの長期的な展望、生態系環境の変化に対応した柔軟な管理手法の提案、生態系内に存在する生物の多様性の価値評価、生態系に関連した科学的情報の交換などが特に重要であることがわかった。
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Research Products
(4 results)